始まりは 9 ページ20
…いや、
…むしろ、
さっきから、ずっと、私を見続けてるんじゃ…?
ちらっと横を向いて確認すると、
…やっぱり、見られてる。
佐野くんの方へ顔を向けて、
声には出さずに(何?)って口パクして
首を傾げた。
すると、
…佐野くんは目元で丸を作って
「…ダテめがね…」
絶妙な音量で、ボソッと呟いた。
…ぇ?
…、え!
…は、はっ!?
早速、バレてる!?
だ、誰にも聞こえてないよね!?
私はキョロキョロ周りを伺って
オドオド目を泳がせてから、
佐野くんに顔だけ向けて
顔が赤くなるのを感じながら、
…勇気を出して、、、
自分の唇の前で人差し指を立てる。
『(… な 、い 、しょ …)』
声にせず、一言ずつ、ゆっくり区切った。
ちゃんと伝わりますように。
_ジッ、と…
だけどトロン、とした目で
私を見ていた佐野くんは、
私のその仕草に驚いたみたいで、
大きな瞳をパッと開けた。
…私のが伝染したのかな、
急に佐野くんの白い肌が
私と同じように赤くなって
次の瞬間、表情をクシャッと緩めた。
そしてその白い指を
…そっと彼の唇の前に立てて
ゆっくり、頷いてくれた。
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あーこっと(プロフ) - 1つ1つの動作の表現にあー!!!って萌えてます...。さのれお凄まじいです...。ステキな作品ありがとうございます( ^ω^ ) (2018年4月27日 21時) (レス) id: c5669fd06b (このIDを非表示/違反報告)
まぁ(プロフ) - 渚さん» ありがとうございます。とっても励みになります!これからも、頑張りますね! (2017年11月2日 6時) (レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
渚 - 大好きです! (2017年11月1日 19時) (レス) id: 14484aaa53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まぁ | 作成日時:2017年9月29日 16時