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「そういうAは、興味ないの？」
後ろから聞こえてきた声に振り返ると、大量のファイルを手にした晃一がドアの近くに立っていた。私が「お疲れさま」と声をかけると、ニヤニヤとした笑みを浮かべながら近寄ってくる。
「で、Aは、興味ないの？ 俺、この数年間でAに彼氏がいた話って、1回も聞いたことないけど」
「だって仕方ないじゃない！ こんな激務で、彼氏なんて作ってる暇なんてないんだもん」
隣に浬がいるのに、なんてこと言うんだ！と、心の中で晃一に抗議するものの、彼は私の気持ちを知らないのだから、仕方ないといえば仕方ない。
「ま、仕事が忙しいことに関しては同感だけど。俺、Aのこと気になってるっていう奴の話聞くから、もったいないと思ってね」
晃一がそう言うと、パソコン画面と睨めっこをしていた浬が顔を上げ、「……誰だ、それ」と晃一に尋ねる。
「外科の東堂とか、内科の間宮とか、あと最近入った看護師の鈴木君も『神谷先生って彼氏いないんですか』って俺に聞いてきたよ」
「いやいや、それ彼氏いるかどうか聞いてきただけでしょ？」
「彼氏いるかどうか気になるくらいには、お前に興味があるってことだろ？」
「そうかなぁ……確かに東堂先生や間宮先生からは、よくご飯に誘われるけど」
数日前にもそんなやり取りをしたことを思い出し、そう言うと隣から「は？」という声が聞こえてきた。
「だから、ご飯に誘われることはあるけど、忙しいから時間もなかなか合わなくて。結局、1回も行けてないんだよね……」
とにかく激務すぎて、平日はゆっくり外で食事をする時間を取るのも難しい。マンションが一緒の浬や晃一とは、お互いの部屋で食事をすることはあるけど、たいがいは帰ったら疲れてそのまま寝てしまうことがほとんどだ。
「なるほどね。でも、今日の夜なら行けるんじゃないの？ 俺、間宮からAの予定聞くように頼まれちゃってさ」
「今日？ 確かに今日は早上がりだけど……」
今日の予定を手帳で確認しながら、そう呟くと、浬に「ダメだ」と手帳を取り上げられた。
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moeka(プロフ) - 更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2021年1月1日 8時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
HIKARU(プロフ) - 天堂先生の漢字間違ってます (2020年4月28日 14時) (レス) id: eab8b332b2 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございました。初めての投稿で、きちんと規約を確認せずに作品を作ってしまったことを反省しております。ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。 (2020年4月23日 18時) (レス) id: d41278724c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪菜 | 作成日時：2020年4月17日 16時
