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「天堂先生……お久しぶりです！ 私、先生に会いたくて看護師になりました、この5年、ずっと……ずっとずっと、先生のことが好きでした！！」
廊下で患者さんと話しているときに、突然聴こえてきたそんな声。振り返ると、そこには浬と看護師の女の子の姿があった。彼女は、真っ直ぐな瞳を向けて浬のことをじっと見つめている。みかけない顔だから、おそらく新人看護師なのだろう。若くて、一途そうに浬を見つめる瞳。そんな彼女を見て、私の心はざわざわと揺れていた。その後、浬は冷たく彼女をあしらっていたけれど、どうしてだか私の気持ちは波音を立てて騒がしい。手をギュッと強く握り締めると、何事もなかったかのように笑顔で患者さんと向き合った。
「神谷先生、 607号室の佐々木さんのことでちょっと」
新人看護師との会話を終えてこちらにやってきた浬は、とても不機嫌そうで、声をかけられた私も思わずビクリと体を揺らしてしまった。先ほどの彼女のほうに視線を向けると、バチリと目が合う。その瞬間ドキリ、と胸が鳴った。とっさに笑顔を浮かべて声をかけようとするも、後ろから「神谷先生」と低い声が聞こえてきた。私は慌てて浬の方へと振り返る。
「あ、はい！ 今行きます」
白衣をなびかせ、颯爽と歩いていく背中を小走りで追いかけて、その後を追う。後ろから感じる視線に見て見ぬ振りをしつつも、私はそのまま不機嫌オーラ全開の浬について行った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
「……そういや告白、されてたね」
医局に戻り、佐々木さんの医療方針について話し終わったところで、ちらりと浬を横目に見る。すると、落ち着いていたかと思っていた不機嫌オーラがまた出現。浬はパソコン画面を見つめながら「職場をなんだと思ってるんだか……」と呟いた。
「まあ、それはそうだけど……。でも、嬉しくない？ あんな若くてかわいい女の子に『好き』とか言われたら」
私がそう言っても、浬は顔色一つ変えずに「興味がない」とバッサリ。それは恋愛に対しての言葉なんだろうか。浬に想いを寄せる一人としては、もしそうだったとしたら複雑だ。だって、それは私のことも同じように「興味がない」ということなのだから。
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moeka(プロフ) - 更新がなくて寂しいです。更新してくれたら嬉しいです。待ってます。 (2021年1月1日 8時) (
レス) id: d61ed9781e (このIDを非表示/違反報告)
HIKARU(プロフ) - 天堂先生の漢字間違ってます (2020年4月28日 14時) (レス) id: eab8b332b2 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございました。初めての投稿で、きちんと規約を確認せずに作品を作ってしまったことを反省しております。ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。 (2020年4月23日 18時) (レス) id: d41278724c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪菜 | 作成日時：2020年4月17日 16時
