君は最高のパートナー (ページ6)

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＊NI-KI

自分のダンスの練習が終わったので今度はAの歌の練習に付き合うため、
ダンススタジオからミュージックスタジオの部屋へ移動した。

部屋にはオーディオ、スピーカー、マイク、その他自由に使えるバンド楽器などが揃っている。

お母さんのツテで安く使わせてもらっているが本当になんでも揃っていて使いやすいスタジオだ。

NK「今度アップする曲は決めてるの？」

「んー、それが決まってないんだよねぇ。」

NK「あなた何を練習しに来たの？」

Aの安定のマイペース具合に
ついついツッコミを入れてしまったが。

「なーんか最近心に浮かぶ曲がないというか、、」

そうしょんぼりするA。
どうでもいいと思うかもしれないが、
がっくりする肩と一緒に動く彼女の頭のお団子がよく似合っていて可愛い。

なんて言ったら怒られそうだけど。

「じゃー俺がリクエストするから歌って」

小さい頃からピアノをやっといてよかったってこういう時に思う。

キーボードの前に立ち、前奏から弾き始める。

指を弾ませリズム良く鍵盤を叩く。

メロディを聞いてAがあ～～とうなずく。

♪『もう大きくなったのに

なんでずっと子供の扱いするの

…』

こんな歌にも自分の気持ちを少しだけ混ぜて。

彼女の歌声がスタジオにマイクを通して音の波となって自分の耳へ入っていき心の奥まで響く。

Lily

僕が名付けた通りなんだ。まさに。

あんなに普段は口うるさくてケチでドジな癖に

歌っている横顔が本当に綺麗で、繊細でおちゃめで可憐な、ある意味本当のAが姿を表す。

彼女の歌は彼女の心そのものだ。

NK♪『ねえ僕に期待しててよ、本当になんで君は笑ってばかりで僕の気持ちをわかってくれないの、なんでなんだよ
…
』

コーラスを入れるとAは楽しそうに笑った。

ああ君は。

歌が終わり余韻を感じているとAから沈黙を破る。

「はーー！楽しかったあ！ありがとね。ほんとなんでも弾けちゃうんだね、ニキ。」

NK「俺様々でしょ」

そう言ってふふんと笑ってみせると

「もー調子いいんだから」

と言って彼女も眉を下げて笑った。

この2人きりの時間が幸せすぎるから、

もっとずっと続けばいいのにな。

＊お気に入り20↑で続きますよろしくお願いします。

＊歌ENHYPEN『10month』より