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「A！？そのケガどうしたの！？」
家に帰ったら母さんが私のケガに気づいて慌ててこっちに走ってきた。
『あー、走ってたら転んじゃった。』
へへへと、笑う。
勝己がやったとか言ったら勝己が、かわいそうじゃん。
「もー、ほら、お風呂入らなきゃ。
もう1人で入れる？」
母は私の服などに着いたドロをはたき落としてくれた。
お風呂……前世の記憶も戻ったんだし多分大丈夫だろう。
シャワーも母が使っているのを見て使い方は覚えた。
最近はお風呂のお湯が自動で出てきたりシャワーがあったり本当にこの世界は発展しているな、と年寄りじみた感想を抱いた。
『うん。お風呂1人で入れるよ！』
母さんは優しい顔で「えらいね」と笑ってくれた。
今世では私の父はいない。
私がもっと小さい時、酒の飲みすぎで死んでいったという。
元々父(らしき人)は母に精神的な暴力をふるっていたので別に死んで当然だろう。
(こんなことを母の前で言ったらきっと悲しまれるので言わないが)
だから母さんは女手一つで私を育ててくれた。
私は無個性だけど、将来凄い職に入って母に楽をさせてあげるつもりだ。
無個性はヒーローになれない。
でも、それは本当なのだろうか……
前世では個性というものがなかった。
それでも師匠のおかげで強くなれたし、なんならそこら辺の雑魚ヒーローよりは全然強いと思っている。
いつか無個性でもヒーローになれる時代が来ればいいのにな。
……
『そういば今日の晩御飯は私の好きな肉じゃがの匂いがするな。楽しみだなぁ』
晩御飯を楽しみにしながらお風呂に入った。
▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒▒
『母さん、お風呂あがったよー！』
私がお風呂からあがると母さんは机の上に皿を置いている最中だった。
「A大丈夫だった？」
『うん！ちゃんと髪の毛も洗えたよ！』
私は椅子の上によじ登り母さんとご飯を食べるのを待つ準備をした。
『母さん母さん！今日は私の好きな肉じゃがだよね！』
「ふふ、Aは本当に肉じゃがが好きだねぇ。はい！大好きな肉じゃがどうぞ！」
絶対美味しいと思わされるような見た目の肉じゃがが目の前に置かれる。
母さんが準備を終えて一緒に手を合わせた。
「Aは本当によく食べるねぇ。
そのまま元気に育ってね」
また、優しく笑いかけてくれた
『うん！』
ピンポーン……
「誰かしら
A、母さんちょっと行ってくるから待っててね」
母の笑顔はそれが最後だった
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赤みの黒(プロフ) - めっちゃ面白くて大好きです！無理せず頑張って下さい！ (2020年11月5日 9時) (
レス) id: b60d53a004 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - 更新待ってます！！ (2020年8月14日 0時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
Yes！！ - 面白いです!！更新を楽しみにしているので（無理の無い程度に）頑張ってください!応援してます!！ (2020年6月14日 22時) (レス) id: 21f7438531 (このIDを非表示/違反報告)
青春を返せ(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2020年5月16日 13時) (レス) id: f38cd6c1be (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - 更新されるの楽しみ待ってます！！！ (2020年4月27日 19時) (レス) id: a9119a2c12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ｽｩｯｯ x他1人 | 作成日時：2019年5月31日 18時
