文スト学パロ！3【双黒】

平和学習 ページ18

山「それだけ興味を持つからこそのあの成績なのかな」


寺「歴史必勝法でも教えて貰えば？」


然し決して進みが遅い訳ではなく、周りもそんなに退屈しない


立「…確かに興味深くはあるけどよ」


寺(…立原も結構熱心に見てると思うけど)


通路の真ん中をゆっくりと歩きながら左右の資料を真剣に読む立原に寺坂は思った


「此処の次って何だっけ？」


中「洞窟入るんだと」


寺「洞窟っていうか、壕ね」


ーーー


昼食を取って一同は実際に使われた防空壕…ガマとも呼ばれる洞窟へ来ていた


「足元が滑り易いので気を付けて下さいね」


ガイドの人の注意を聞きながら中へ入って行く…中は思ったよりも暗く、確かに足場が悪く滑り易い


「2人共大丈夫？」


寺「私は平気なんだけど…」


山「あわわわわ」


寺「結衣、バランス感覚無くって」


うん…持った以上に駄目そうだ


「山中さんゆっくり歩けば大丈…ぶっ⁉」


突然身体が傾いてバランスを崩す…何とか転ばずに持ち直した私は、進行方向を振り返った


「乱歩、急に引っ張らないで…！吃驚するわ！」


乱「だってAの腕があったから」


「言い訳になってねーよ」


立「おい、置いてかれるぞー…中原一寸ストップ」


中「あ"？」


カーブで見えなくなった中也の声が向こうから聞こえる…立原と絡む度喧嘩腰になんなよ…お前もう高校2年だぞ


「立原ー乱歩連れてって貰っていい？」


立「おー、江戸川もうちょっと進んで来い」


「乱歩急に引っ張るからお気を付けてー…山中さん私と行こ、寺坂さんはいけそう？」


寺「私は平気、結衣の事頼んだ」


山中さんを気遣っていたのだと判る身軽さで寺坂さんは立原達に追い付く


「ゆっくりで良いからね」


山「は、はいっ」


「神田ー俺の事も助けてくれー！」


後ろを歩くクラスメイトが声をかけてくる


「男ならサクサク歩けー」


「薄情者〜」


後ろの班員の笑い声、平和な時代だなー…このテンション祟られたりしないかな

天然の洞窟を防空壕にしていたらしいこの場所は手持ちのライトを消せば真っ暗だ…明かりを消した瞬間隣の山中さんが短く悲鳴を上げた


クラス全員で黙祷し、同じ道を進んで外へ出る


立「おい江戸川急に引っ張んな！転ぶだろうが！！」


勘弁してやれよ乱歩…

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