仄暗:14 ページ47
はっきりと己の過失を認めるクー・フーリンに、神楽坂は一度瞬きをしてその言葉を受け止める
「そう。じゃあひとまずその謝罪は受け取るわ…お咎めも、今回はなし」
ク「悪りぃな、マスター……それはそれとして、良くやったじゃねーか!まさかあそこで召喚に振り切るとはなぁ!」
落ち着いた笑みを浮かべたかと思えば、次の瞬間には快活な笑顔で神楽坂の頭をくしゃくしゃに撫でる
「もー、なんなのー」
ク「あ。さっきのアキレウスにも伝えてやってくれ。多分その辺にいるだろ」
「アキレウスが気にしてるとは思えないけど」
アキレウスは奔放な英雄だ。簡単に裏切りはしないだろうが、マスターの命令であろうと気に入らないものに頷くようにも見えない。召喚一発目もあんな感じだったし
「だからまあ…逆に言えばって話よね。アキレウスみたいなタイプの英霊を自由にさせてる時点で、私は貴方にもその辺を強く強制する事はできないわ」
ク「ああ?…あー、そりゃ……別にいいだろ、そんな深く考えなくてよ。ンなもん言われた時に考えとけ」
「だって、嫌じゃない?怒る時は揃って怒るにしても」
ク「あんま考えすぎねー方がいいぞ、それ。オレは別に思った時に言うからよ…互いに持ちつ持たれつ、適当にやろうぜ?な?」
自分で乱した神楽坂の髪をちょいちょいと整えながら、クー・フーリンが眉を寄せてわりと本気の心配をする
ク「それでなんかあった時はオレが責任持って取ってくるからよ」
「なにを?」
ク「そいつの心臓」
「うーん…?」
ア「_マスター。ここにいたのか」
「アキレウス。お疲れさま」
クー・フーリンの言葉にどう返したものか困っていると、神楽坂を見つけたアキレウスが寄ってくる
ア「おう…………んあ?それだけか?」
「なぁに。貴方も私に叱られにきたの?」
同じ背丈の槍が得意な戦士が二人、顔を見合わせてる。キョトンとするアキレウスに、クー・フーリンが何故か自慢でもするみたいな笑みを浮かべている
ア「俺が言うのも何だが…マスター、別に遠慮する必要はないんだぞ。俺はやりたくない事はノーって言う、だからマスターも俺への指示をためらうな。それはアンタの考えで、意思だろう?」
「…一騎とはいえ、私ってそこそこマスター歴長いのよ」
ク「あ?なんだよ藪から棒に」
ふと、自分の経験値について触れる神楽坂に二騎は首を傾げる
「そのうち分かると思うけど、私だって結構頑固なのよ」
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アクエリアス(プロフ) - 零人さん» ふふふ。コメントありがとうございます!rebirthまで読んでくださってありがとうございます^ ^ifルートの中でも屈指のお話だと思いながら送り出したので、お涙頂戴とっっても嬉しいです!ありがとうございます! (2023年3月8日 22時) (レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
零人(プロフ) - rebirth神でした。なんで毎回ifルートでボクの心臓が削られるんですか、、?学校で読んでしまったんですが??涙が止まらないんですが、、?? (2023年3月8日 9時) (レス) @page49 id: 94faa0a05d (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - あきさん» あきさんコメントありがとうございます!何度も読み返してくださってるなんて…嬉しいです(//∇//)神楽坂と鯖達の関係は頑張って模索しているので、そう言ってもらえるとホッとします…rebirthの表現は私もお気に入りなんです^ ^よかったぁ…これからも頑張ります!! (2023年2月27日 2時) (レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - コメント失礼します。この作品がとても好きで何度も読み返しています。主人公とサーヴァントの関係性や言葉の表現が好きです。特にrebirth ifの言葉の表現が凄過ぎて泣きました。これからも応援しています、頑張ってください。 (2023年2月26日 22時) (レス) @page49 id: e5aed7d47b (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 零人さん» いつもコメントくださりありがとうございます!続編はスピード感を持って始めることができて、書いていて楽しかったです^ ^ここからまた頑張ってまいりますので、これからもよろしくお願いします! (2022年10月23日 14時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アクエリアス | 作成日時:2022年10月17日 19時