仄暗:5 ページ38
ジャ「そういえば貴女、特異点で見た時と違うと思ったら…髪が随分と短くなりましたね」
「ああ、これね。敵サーヴァントに切られちゃって」
ジャ「そう………余程油断したのですね。(……何を気にしてるのかしら、私)」
「あはは、そうね…まあでも、その縁あってアキレウスを召喚できたし結果オーライかな」
短くなった毛先を弄っていた神楽坂が、何かを思い出したような声をあげる
「…そういえば」
ジャ「どうしました？」
青い瞳がジャンヌを見つめる。
(あの時、バーサーカーを焼いた炎………あれは…)
思えば、あの時無意識のうちに彼女を喚んだのだろうと気付く。あの炎は、彼女のものだったのだと
「そっか…ふふ、そっかぁ」
ジャ「何ですか気持ちの悪い…ちょっと、それ以上寄らないでください！前から思っていましたが貴女、私に構いすぎです。縊り殺されたいのですか！？」
「自 殺願望はないわよ」
ジャ「なら私に構うのをやめなさい。私は貴女達とは違うのですよ」
「…そう違わないわ、アヴェンジャー」
水を打ったような静けさが訪れる。顔を背けていたジャンヌは、思わず神楽坂を見た
「貴女は知ってると思ったけど？＿私は貴女と同じ、憎悪で人を殺したことがある人間だって」
ジャ「！＿＿貴女」
目を見張るジャンヌに、神楽坂は笑みを向ける…それは温度の低い、場を凍らせるような微笑みで
「ええ。私も殺した…憎かったから、赦せなかったから…誰に委ねるでもなく、自らの手で人を殺した」
ジャ「……それは、誰だったのです」
「……私の親を殺し、家に火をつけた…聖杯戦争に群がる外野の魔術師達だった」
術を学び、力をつけて、共犯者を求めてから犯行に及んだ。後戻りなど考えなかった
「実現した頃にはとうに親の顔も声も、思い出も朧げだった…許されない事と知っていて、それでも罪を犯して奴等の命に終止符を打った。ロビンに復讐の片棒を担がせて」
罪の意識に押し潰されて弱音も吐いた。辞めてしまいたい、自分が自分でなくなることが怖い…それでももう同じ目に遭う誰かを生み出したくないと願って戦った、殺した
「…でも、こう歳を重ねると時々思うの。他の誰かに傷ついて欲しくなかったなんて、ふと口をついて出た後付けの理由だったんじゃないかって…今更何を言っても、私のした事は何も変わらないから何でも良いけれど」
破綻しているのだと吐露する。もう、人にも魔術師にもなりきれない紛い物なのだと
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アクエリアス(プロフ) - 零人さん» ふふふ。コメントありがとうございます！rebirthまで読んでくださってありがとうございます^ ^ifルートの中でも屈指のお話だと思いながら送り出したので、お涙頂戴とっっても嬉しいです！ありがとうございます！ (2023年3月8日 22時) (
レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
零人(プロフ) - rebirth神でした。なんで毎回ｉfルートでボクの心臓が削られるんですか、、？学校で読んでしまったんですが？？涙が止まらないんですが、、？？ (2023年3月8日 9時) (レス) @page49 id: 94faa0a05d (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - あきさん» あきさんコメントありがとうございます！何度も読み返してくださってるなんて…嬉しいです(//∇//)神楽坂と鯖達の関係は頑張って模索しているので、そう言ってもらえるとホッとします…rebirthの表現は私もお気に入りなんです^ ^よかったぁ…これからも頑張ります！！ (2023年2月27日 2時) (レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - コメント失礼します。この作品がとても好きで何度も読み返しています。主人公とサーヴァントの関係性や言葉の表現が好きです。特にrebirth ifの言葉の表現が凄過ぎて泣きました。これからも応援しています、頑張ってください。 (2023年2月26日 22時) (レス) @page49 id: e5aed7d47b (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 零人さん» いつもコメントくださりありがとうございます！続編はスピード感を持って始めることができて、書いていて楽しかったです^ ^ここからまた頑張ってまいりますので、これからもよろしくお願いします！ (2022年10月23日 14時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクエリアス | 作成日時：2022年10月17日 19時
