狂焔:1 ページ13
まさか話を振られるとは思わなかったのか、アキレウスはキョトンとした顔で主人を見る
「それとも…デザートは要らなかった？」
目を見張り、彼女の前へ膝をついたアキレウスは真剣な面持ちでその視線を見返す
ア「マスター、アンタはかの大英雄を前にしても一歩も引かず戦い抜いた。そんなアンタのサーヴァントとして戦えたことを、俺は戦士として誇りに思う」
「え、ええ…光栄よ」
アキレウスの言葉に戸惑いながら、神楽坂はその言葉を一旦受け取って…彼の言葉の続きを待つ
ア「まあ、なんだ…申し出は願ってもない。だが今のお前さんに無理を強いてまで…」
「なんだ。そんなこと」
ロ「そんなこと？？」
ロビンからの怒りの圧を受け流しながら、神楽坂はアキレウスに向き合う
「宿敵がすぐそばにいて、私は一度…貴方に行くなと言ったわ」
ア「…あゝ」
「貴方は私の期待に応えてくれた…なら貴方の主人として、宿敵と再び相見えることを叶えるくらいの甲斐性は…あるつもりよ」
何とか立ち上がって、短く息を吐く。逆光になって影の落ちる彼女の、儚くも強いその姿に、魂が震えるような心地になる
ロ(…まったく…この人は)
「まあ、私の後輩は優秀だから…間に合うか分からないけれど？」
手を差し出して、挑戦的に返答を待つ
ア「そこまで言われて理屈を並び立てれば、俺は臆病者に見えるだろうな…今はお前さんの甲斐性とやらに感謝しよう」
その手を取ったアキレウスが口笛を鳴らせば、再び彼の戦車が現れる。それに片足を乗せながら、軽く振り返った
「じゃあ行ってくる。ゆっくりおいで」
ロ「すぐ行きます」
「ん」
戦車が動き出して見えなくなってから、取り残された二人は顔を見合わせて眉を寄せる
エ「そう睨むな。そもそも、君は何故そうも私を邪険にするのか分からないな」
ロ「…アンタには分からねえよ」
フードを被り軽やかに駆け出すロビンフッド。その背にため息を一つこぼす
エ「やれやれ。分かっていないのは、存外君の方だと思うがね」
くしゃりと前髪を持ち上げて、エミヤは思う
自分の知らない神楽坂A…初めは他人の空似かと思ったが、古くに縁を繋いだその人で相違ない
己の知る彼女は多くはないが、それでもよもやこんな形で再会する事になるとは思いもよらない話だった
遠くで奴が待っているのが見えた。真っ先に主人を追いそうなものだが…早く来いと言いたげだ
エミヤは仕方なく思考を止め、地面を蹴った…
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アクエリアス(プロフ) - 零人さん» ふふふ。コメントありがとうございます！rebirthまで読んでくださってありがとうございます^ ^ifルートの中でも屈指のお話だと思いながら送り出したので、お涙頂戴とっっても嬉しいです！ありがとうございます！ (2023年3月8日 22時) (
レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
零人(プロフ) - rebirth神でした。なんで毎回ｉfルートでボクの心臓が削られるんですか、、？学校で読んでしまったんですが？？涙が止まらないんですが、、？？ (2023年3月8日 9時) (レス) @page49 id: 94faa0a05d (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - あきさん» あきさんコメントありがとうございます！何度も読み返してくださってるなんて…嬉しいです(//∇//)神楽坂と鯖達の関係は頑張って模索しているので、そう言ってもらえるとホッとします…rebirthの表現は私もお気に入りなんです^ ^よかったぁ…これからも頑張ります！！ (2023年2月27日 2時) (レス) @page50 id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - コメント失礼します。この作品がとても好きで何度も読み返しています。主人公とサーヴァントの関係性や言葉の表現が好きです。特にrebirth ifの言葉の表現が凄過ぎて泣きました。これからも応援しています、頑張ってください。 (2023年2月26日 22時) (レス) @page49 id: e5aed7d47b (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 零人さん» いつもコメントくださりありがとうございます！続編はスピード感を持って始めることができて、書いていて楽しかったです^ ^ここからまた頑張ってまいりますので、これからもよろしくお願いします！ (2022年10月23日 14時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクエリアス | 作成日時：2022年10月17日 19時
