忠誠:11 ページ11
ク「＿＿ここではやらねえ。ソイツらは見逃してやる」
こちらに背を向けるサーヴァントがこちらを一瞥した
「(言われなくても行きますよ)…行きましょう。ロビンフッド、お願い」
ロ「…ああ」
ロビンフッドの宝具で身を隠し、三人には霊体化を命じて戦線を離脱する
「……」
ロ「どうしました？」
「…ううん」
ロ「さっきのサーヴァントが気になります？」
「それもあるけど…」
脳裏に蘇る狂王の姿…そして、散っていった味方のサーヴァント達…
普段なら、私は立香の露払いを買って出るだろう……でも、どうしてだろう。悔しいと感じる
「あのクー・フーリン」
ロ「？」
あの壁を越える力が、これから先の特異点では必要だろう……奴は、きっと
「私たちが倒す…」
＿＿＿その後、立香達と落ち合い、双方の成果を報告する。まあ神楽坂の側に成果は無いのだが
「ごめんなさい。大口を叩いておいて…このザマなんて」
立「ううん。かぐちゃんが無事でよかった…ね？」
マ「はい！」
二人の気遣いに気を抜くように笑みを浮かべた
「ありがとう……ロマニ、私は物見しつつ、少し気を休めたいから外すわね。通信は聞くようにするから」
ロ「「了解。君が無事戻ってよかったよ」」
その声に瞼を下ろして、神楽坂は踵を返す
「＿＿お待たせヘクトール。とりあえず傷を塞ぎましょうか」
へ「いやあ悪いね」
腰を下ろしていたヘクトールと目線を合わせ、赤黒く染まった腹部に手をかざし魔力を回す
織「そういえば、モードレッドの奴はどこ行ったんじゃ」
風「藤丸殿たちと一緒にはいませんでしたね…」
木にもたれて立つ信長と神楽坂の傍に立つ小太郎が手持ち無沙汰に雑談を始める
「この先で見張してるって」
織「急に殊勝じゃな…こわ」
へ「拗ねてるんじゃない？」
風「それはそれで…」
モ「＿面倒だってか？」
その声に一同揃って振り返る…腕組みをしたモードレッドが眉を寄せて立っていた
「モードレッド…」
モ「おう、敗走だってなマスター」
「そうね…でも」
傷が塞がったのを確認して、神楽坂は立ち上がりモードレッドに向き直る
「これからよ」
モ「…だな。なーんだ、落ち込んじゃいねえじゃねえか」
「そんな簡単にへこまないわよ」
モードレッドがニッと歯をみせて笑う
モ「それよか聞けよマスター、良いニュースがあるぜ」
「あら、なあに」
モ「ディルムッドの野郎は、オレが座に叩き返してやったぜ」
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作者名：アクエリアス | 作成日時：2023年11月14日 12時
