暗雲:11 ページ26
「＿＿ぁ」
ロビンが射った矢が、私の後方で高い音を立てて…反射的に頭を守る。直後に聞こえたずどん、という音がやけに重たく響いて＿＿＿顔を上げた先で＿＿ロビンの胸元から、神楽坂の腕よりも太い騎槍が覗いて、真っ赤に染まっていた
「ぁ…あぁ……ああぁあ‼︎」
モ「クソがっ＿！！」
ク「クソったれ！！」
モードレッドがクラレントを投擲し、神楽坂の後方にいた狂戦士を仕留める。そしてロビンを貫いたことで一瞬動きの止まった奴を、クーが上から槍で仕留めた
ロビンの体からとどまることなく流れ出る赤いそれに、神楽坂は自分の体が冷え切っていくのを感じた…真っ青な彼女を見つめていたロビンが、苦痛に顔を歪めながら笑みを浮かべる
ロ「すみ、ませ……先にっ…もど＿＿＿」
「ロビンフッド＿‼︎」
声が裏返るのも構わず、神楽坂は絶叫するように名前を呼んだ。彼女の視界からロビンが消滅する
彼に駆け寄ろうとしていた神楽坂はふと脱力し、地面に膝をつく
「ぁ……ろびん…？」
モ「無事か！マスター！」
駆けつけたモードレッドが覗き込むと、神楽坂は彼女に視線を向けることなく彼が残した血痕を虚ろに見つめている
ク「！、しっかりしろマスター！」
自分の心臓の音しか、耳に入らない。ううん…なにも聞こえない。ただドクドクと……ロビンが…………ロビンが、消えちゃった……
「む…まだいるな。山から降りてくるようだが」
ク「これじゃ流石に二人で止め切れねえか！…行くぞモードレッド！」
モ「指示を出せ！マスター！…おい聞いてんのか！？」
「ろびん…」
モ「アァ！？んなもんカルデアに帰りゃケロッとしてんだろ！！」
…至極当たり前の事だが、神楽坂は今まで
ロビンフッドが消えるところ、死ぬところを見た事が無かった。召喚してから今日まで…ボロボロになった回数は数知れないが、彼女はこういう時に…ロビンフッドがいない戦場を知らなかった
ク「しっかりしねえか！！」
頭では分かっていても、感情が追い付かない
動こう。動かなきゃ。脳の指令を頭が拒否する
「ハッ＿＿ハッ＿＿！」
体も心も何もかもが噛み合わず、ただ荒い呼吸を繰り返す。鎧の独特な音を立てながら、モードレッドが神楽坂の前に立ち…勢いよく胸ぐらを掴んで上を向かせた
モ「＿＿立てA！！テメェは、オレのマスターだろうが！！」
湖の色をしたモードレッドの目が、真っ直ぐに神楽坂に向き合った
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アクエリアス(プロフ) - あきさん» あきさんコメントありがとうございます^ ^更新久々になってしまって申し訳ないです…またぼちぼち頑張っていくので、楽しんでいただけたら幸いです！ (5月9日 8時) (
レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 続編おめでとうございます。楽しみにしていたのでお知らせが来た時めちゃくちゃ嬉しかったです。応援しています、更新頑張ってください。 (5月9日 0時) (レス) @page2 id: e5aed7d47b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクエリアス | 作成日時：2023年5月8日 23時
