逆戻:8 ページ9
「…………ねぇ、ロビン」
通路の一角に腰を落とす神楽坂が、その傍に立つロビンを見上げた
「…思ってたよりヤバい事に巻き込まれたかも」
結論から言おう。外との通信は繋がらなかった…どこにも
突如証明されなくなった未来、人為的な破壊を受けたカルデア、真っ赤になったカルデアス、繋がらない外部との通信
ロ「かもしれねぇな…」
まだ何が起こっているのかを把握出来ている訳では無い。だが俺達の予想を遥かに超える"何か"があり…
俺達は既にその中にいる
「…ロビン」
ロ「はい」
「正直、レイシフトに参加しないのならそれで良いし…その方が良いと思った」
ロ「…はい」
「でも……」
そう…それがこの人だ。分かってる…分かってますよ……"マスター"
「私が戦うって言ったら…君は如何する？」
ロ「止めますよ。此処のトップの指示でオタクが動くならまだしも、勝手をしてオタクが自由を無くすなんてゴメンだからな」
でも…とロビンフッドは眉を寄せて神楽坂を見下ろす。そしてすぐに、呆れたように笑った
ロ「どーせ俺が止めてもオタクは首突っ込んじまうんでしょ？」
そう。特異点と呼ばれるソレ…これだけの事が起こっているのに、冬木の件を解決すれば元通り……そんな簡単な話ではないと、俺達は感じている
よっこいせ、と主人の前にしゃがみ込んだ
ロ「置いてけぼりの方が嫌なんでね…オタクがそうするってんなら、俺は従いますよ
それに、俺無しじゃ戦えねーだろ？」
自意識過剰とも言えなくもない発言に、主人は余裕のある大人びた笑顔を見せた
……いや、もういい大人だが
「そうだよ。私は君とじゃなきゃ戦えない、戦い抜けない…」
目の前にしゃがむ彼を見て、神楽坂は手袋を外す…10年間…他人の前で決して外す事の無かったソレ
黒い手袋の下から、女性らしい手指と……その手の甲に刻まれた紅い印が現れる
もうずっと前からそこにある、彼等を繋ぐ誓いの証
「私達の知る其れとは違えど、これは"聖杯戦争"…」
記憶を辿るように、手の甲を見つめる…その目に映るのは、少しの不安と迷い
「……どう考えても、待ち受けるのは"あの時"よりも過酷な戦い。その先には絶望しかないかもしれない…………それでも」
誓いを刻んだその手を、彼の前に差し出した
.
「もう一度、私と戦って…"ロビンフッド"」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アクエリアス(プロフ) - シディアさん» コメントの返信が遅くなり、大変申し訳ございません。ロビン、尊いですよね…わかります。コメントありがとうございます(*´∇｀*) (2022年6月13日 16時) (
レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
シディア - う、、、、ロビン、、、、くそ尊い、、、アァァァァ！！！！！！、、、、、、、、、、、、、、、、、、更新頑張ってください。 (2021年9月23日 2時) (レス) @page34 id: 939d5c7779 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - KKさん» ありがとうございます！！！！ (2021年9月11日 15時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
KK - めちゃくちゃ大好きです…！ (2021年8月24日 5時) (レス) id: 242033c082 (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 9t9さん» 前作含め、お読み頂きありがとうございます！！感動して頂けて感激です(//∇//)アンデルセンとロビン…語ってほしいですね。わかります…更新が化石化して申し訳ないです(汗！ (2021年3月28日 23時) (レス) id: 865042e502 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アクエリアス | 作成日時：2019年10月7日 1時
