沈黙:2 ページ31
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静かな森の中、ロビンフッドは降り立ち…主人を抱いたまま膝を折る
小さく、荒い、主人の呼吸…変える事の出来ない結末……腕に抱く少女の命が消えて行くのを、唯感じる事しか出来ない己を呪った
ロ「…マスター…」
そんな彼に、Aは穏やかな笑みを返す
「…そんな顔、しないでよ…」
自身を見下ろす、傷だらけのその頰に手を伸ばす…まだ温かく、血に濡れた手が頰を撫でた
ロ「何で…俺なんか庇って……俺は、サーヴァントだぞっ…いつか、消える…のに
何で……オタクが俺を…ッ」
「…だって…君が、傷付くのも、死ぬ…のも……見たくなかった……」
ロ「……ふざけんなっ…俺だって、アンタが死ぬとこなんざ…!」
「ごめん…………桜…一緒に、見れないね…
約束…した、のに」
歯を喰いしばるロビンフッドの頰を涙が伝い…それがまた、神楽坂の頰を濡らした
神楽坂の手に残された2つの令呪が紅く光る…
「___私の魔力と、2つの令呪の魔力を…ロビンフッドに…」
ロ「な…っ」
「…私は、見れないけど……約束…だから
きっと、これなら……春までもつ…から」
弓兵特有の単独行動のスキル…そこに私の残りと令呪2画分の魔力………それならば…きっと
ロ「…ばか……じゃねぇの…」
「……ごめん…」
ロ(俺1人生き残ったって意味なんかねェんだよ…隣にアンタが居なきゃ、なんにも…っ
俺は唯……アンタに生きて欲しかったんだ…普通に、人並みの幸せを…味わって)
「…ロビン、私、ね……嬉し…かったの
君が…私をずっと…マスターって、呼んでくれた事……ずっと、側にいてくれた事…」
(こんな私の…目的を知ってなお、君は隣にいてくれたから)
ロ「それでも…俺はっ……アンタを守れなかった…!」
馬鹿だなぁ……そんな意味を込めて、唇が弧を描く。いつだって…
「…守って、くれたよ……私が今日まで生きられたのは、全部…全部ぜんぶ…君のおかげだもの…」
誰かが傷付いて胸が痛いとか、側にいて欲しいとか…………何が何でも生きてて欲しい…なんて
私ね、そんなの知らなかったの…
「ねぇ、ロビン……私…君といて楽しかったし……幸せ、だったよ…」
_____ロビンは、楽しかった?
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アクエリアス(プロフ) - 愛織姫さん» ありがとうございます!!ロビン推しの読者様からお涙頂戴……できれば読者様を泣かしてみたいなぁと思い書いていたので、とても嬉しいです()別ルートの彼らも見守っていただければ幸いです! (2019年9月22日 1時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
愛織姫(プロフ) - 1つのルート完成おめでとうございます…!見てて泣きました。ロビン推しにはたまりません…… (2019年9月20日 9時) (レス) id: 539be50dcb (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 黒瀬さん» ありがとうございます!そう言っていただけてホッとしてますε-(´∀`; )番外編の方もお読み頂いているようで、嬉しい限りです!私なんかの小説でロビンの良さを感じて頂けたなんて…ロビン最推し作者としてこれ以上ないお言葉です!続編も頑張ります! (2019年9月18日 23時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 霧雨さん» 霧雨様、コメントありがとうございます!また最後までお読みいただきありがとうございました!!このコンビを好きだと思って頂けてとても嬉しいです(*´ー`*)続編の方も頑張りたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いします! (2019年9月18日 23時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!すごく素敵な作品で、更新が毎回楽しみでした。番外編の方との暖かい雰囲気と、本編の雰囲気が両方とも大好きです!この作品でロビンの良さに再び気づけました。続編もお供します!! (2019年9月18日 23時) (レス) id: 8cdd57f528 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アクエリアス | 作成日時:2018年11月12日 22時