泡沫:1 ページ17
マグカップで手を温めながら、温かい紅茶を口へ運ぶ
ロ「そんなに気になるならあのお嬢さんにでも聴きに行きます?」
「…いい」
朝食が並べられ、大きな手で髪をくしゃくしゃに撫でられる
「いただきます…」
ロ「はいどうぞ」
チーズトーストを齧っていると、向かいに座ったロビンが頬杖をついて口を開く
ロ「なぁマスター」
「なぁに」
ロ「俺とデートしませんか?」
どこか自信ありげに、軽く首を傾げて……何て言った?
「…………うん?」
ロ「俺と出かけません?」
「良いけど…何か欲しい物でもあるの?」
ロ「もしかしたらまた街が焼けちまうかもしれねーでしょ?」
「ちょっと、縁起でもない事言わないでよ…」
普通に笑顔で言うものだから思わず突っ込んでしまった。冗談めかした笑顔が不意に真剣みを帯びる
ロ「
「…そうだけど………大丈夫、だと思う…そっちは」
ロ「…へぇ?」
真剣になったかと思ったらまたニヤニヤして見てくる
「何その顔」
ロ「いーえ?良いからほら、早く食って着替えて下さいよ」
急かされながらも味わって美味しく頂いた後、背を押されて階段を上る
「もう、本当になんなの急に」
ロ「お洒落して下さいね」
扉が閉まって唖然とする……なんなんだ本当に
「まぁ良いか……遅くなるとまた煩そうだし」
お洒落…かどうかは分からないが、新しめの服を選んで袖を通す。部屋を出るとドアの横に凭れて立っていた
ロ「終わりました?……お、良いじゃないですか」
「それは良かった…で、なんで急に出かけようなんて言い出したわけ?」
ロ「……もうすぐ終わりでしょう?思い出くらい作りませんと」
にこやかに笑って私を見下ろす
「何言ってんの。春まで居る心算なんでしょう?自分で言っておいて忘れたの?」
ロ「そうですよ?まぁ良いじゃねぇの細かい事は」
調子の良いロビンを冷ややかに見つめ、階段を降りる
「最近君のキャラがコロコロ変わって訳分からない…」
ロ「じゃあどの俺が良いんです?」
「ハァ…別にどれでも。どれも君でしょう」
167人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アクエリアス(プロフ) - 愛織姫さん» ありがとうございます!!ロビン推しの読者様からお涙頂戴……できれば読者様を泣かしてみたいなぁと思い書いていたので、とても嬉しいです()別ルートの彼らも見守っていただければ幸いです! (2019年9月22日 1時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
愛織姫(プロフ) - 1つのルート完成おめでとうございます…!見てて泣きました。ロビン推しにはたまりません…… (2019年9月20日 9時) (レス) id: 539be50dcb (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 黒瀬さん» ありがとうございます!そう言っていただけてホッとしてますε-(´∀`; )番外編の方もお読み頂いているようで、嬉しい限りです!私なんかの小説でロビンの良さを感じて頂けたなんて…ロビン最推し作者としてこれ以上ないお言葉です!続編も頑張ります! (2019年9月18日 23時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
アクエリアス(プロフ) - 霧雨さん» 霧雨様、コメントありがとうございます!また最後までお読みいただきありがとうございました!!このコンビを好きだと思って頂けてとても嬉しいです(*´ー`*)続編の方も頑張りたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いします! (2019年9月18日 23時) (レス) id: aac96d2a4f (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!すごく素敵な作品で、更新が毎回楽しみでした。番外編の方との暖かい雰囲気と、本編の雰囲気が両方とも大好きです!この作品でロビンの良さに再び気づけました。続編もお供します!! (2019年9月18日 23時) (レス) id: 8cdd57f528 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:アクエリアス | 作成日時:2018年11月12日 22時