歌い手系カフェ店員と声優さん

39杯(津田side) ページ38

手を繋いで帰路につく

Aの家のマンションは
俺の家からそう遠くない

歩いて20分くらい

Aは夜風に当たったからかさっきより
意識がはっきりしてるらしく
足取りがしっかりしてきてる

手は離さない

「A〜大丈夫？疲れてない？」

声をかけると

『だいじょうぶです』

とふわっとした声が返ってきた

「家までもう少しだけど、家の鍵どこにあるかわかる？ちゃんと持ってる？」

『たぶんかばんのなかに、、、』

「ちゃんと持ってるか見せて？」


え〜と〜、と言いながらバックの中をあさる


『あ！ありました！』

「うん、おっけありがとう」

といい頭を撫でると

猫みたいにすり寄ってきた

人懐っこい笑顔をしながら

『津田さんの手すきです』

なんて言いながらふにゃっと笑うから

思わず顔が赤くなるところだった

「お前〜そんな勘違いしそうなこと
他の男にはするんじゃねーぞ？
男はみんな狼なんだからな」

がおーと言うと

津田さんになら食べられてもいいです！
脂肪たっぷりであぶらっこいかもですけど！

と言い、笑うから呆れてしまう

『あ、ここです！

すみません送ってもらっちゃって
申し訳ないです、、、

あの！もしよろしければなんですか、
カフェで働いているので良かったら来てください！今日のお礼も兼ねて何か、、、』

「気にしないで俺が好きでしたことだから
カフェにもお邪魔させてもらうね

今日は話し相手になってくれてありがとう
楽しかった」

俺の言葉を聞いて嬉しそうにする

『はい！！ぜひお越しください！！
私も楽しかったです！
では、本当にありがとうございました！』

カフェの名前を俺に告げ、丁寧にお辞儀を一つしてからマンションに入る

育ちがいいんだろうなぁ

俺は踵を返し自分の家に向う

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