夢日誌【SnowMan】

続き ページ13

確かに、ラウールは"私の前でしか寝れないや"と、クマが酷い状態で私に抱きついて来てたっけ

フルメイクしまくってボロボロな肌

色々注意を受けていたのか書き込まれまくっていた台本

学生の本分の勉強も怠らない

精神的に追い詰められていたに違いないのに

私はどうだろう

彼に寄り添えていたかな

しんどい彼に、電話をして、それに応えて貰えて喜んで

自分の事にしか目を向けられてなかったじゃないか

『、、、辰哉くん、私、！』

ラ「なーにしてるの？」

ピッという無機質な音が携帯から響いたと思うと、後ろから足音も立てずに私の元へ来たラウールが私の携帯を面白くなさそうに見つめていた

『ちょっと、電話中だったんだよ？』

ラ「でも、俺との時間なんだから、他の男に目移りは禁止だよ」

『目移りなんかしてない

ラウールしか見てないよ』

ラ「、、、それは反則」

後で辰哉くんに謝ろうと思いながら、彼を抱きしめ返す

ギュッと力強く抱きしめてくれる彼は、私に縋っている赤ん坊みたいでなんだか可愛らしい

ラ「俺さ、深澤くんみたいに大人の余裕とかないけど、Aを想う気持ちだけは負けないから」

『、、、うん、知ってる』

十分、わかったよ

君と、辰哉くんと話すうちに、私、大事なものを改めて見つめ直せた気がするから

ラ「Aから電話が来ると、元気が出るの

もっと頑張ろうって、もっとAと一緒に居られる時間作ろうって、すっごく思うの」

『私、負担じゃなかった？』

ラ「ううん、寧ろ癒しでしかないよ」

そう言って、1つキスを額に落としてくる彼は、見たことないくらい大人の顔をしていた

、、、もう、私達が出会ったあの頃より大きくなってたんだね

ラ「Aに甘えすぎて、ずっと自分のやりたい事ばっかりしてた

ごめんね

彼氏、失格だね」

『そんな事ないよ

忙しいのに、私と会う時間を調整してくれて、こうやって抱きしめてくれて

いっぱい、私は幸せを貰ってるよ』

そう、私は今幸せだ

この上ないくらい、いっぱいの幸せを貰って

こんなに贅沢な愛を貰ってる

私は、今の状態が幸せなんだ

初めて2人でぶつけあった本音は、きっと私達が変わっていく前兆となったのだろう

これからの2人なりの幸せのあり方が見つかりますように

＿＿＿大切な、貴方の幸せを願って





『辰哉くん、ごめんね』

深「全然大丈夫だよ」

『ありがとう』

深「、、、幸せになれよ」

『泣かないでよ』

深「うっせ」

嘘[佐久間大介]→←眠り王子[ラウール]

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す