119話 お疲れさまでした。 ページ30
「＿＿お母さんとの約束はどうするつもり？」
『なんでそれを知ってるんですか。』
「君の担当から聞いたけど。」
悪びれる様子もなくケロっと言った中年。
すげぇな、あの役人の口の軽さ。がっつり家庭の話なのだが。
「確か、『高校までは行ってほしい』だったっけ。」
私は壁にかけてあるカレンダーに目を移す。＿＿まだ11月である。
「あと４カ月くらい？」
同じくカレンダーに目をやった中年は言った。
「長いねぇ。君はお母さんの願いをかなえてあげなさい。その方が君にとって幸せだと思うよ。」
『＿＿嫌だと言ったら？』
尚もカレンダーから目線を外さなかった中年は、こちらに向きかえり、自分の机の中をあさりだす。
やがて、一枚の紙を取り出す。分厚い封筒に入れられていたほど、厳重な紙らしい。
「＿＿これ、何だと思う？」
急に問いてきた中年に一瞬戸惑ったが、大きな四角い印に、その隣の直筆のサインで分かった。
『＿＿私の契約書、ですよね。』
審神者に就任した夜、書いたのを覚えてる。それにこんなに汚い字を書ける奴はそうそういない。
答えた私に役人は深く頷く。
「君が審神者であることを証明できるものだよ。そして＿＿、」
＿＿ビリ
綺麗に真っ二つに破られ、さらに破られた続けたその紙は、もはや原型を留めていなくなった。
「＿＿この紙の役目も今日までだ。お疲れさまとでも言ったほうがいいと思うけどね。」
『＿＿は……？』
私の頭はひどく混乱していて、何も考えられなくなった。
私が審神者であることを証明する、唯一のものが消えた今、私は＿＿、
「秘密事項の多いこんな仕事、疲れただろう？ゆっくり休みたまえ。」
横を通り過ぎる中年はニッコリと笑った。
「お疲れさまでした。」
＿＿ガチャ。
言い残し、静かに扉の鍵を閉める音が、高層ビルの一室に響いて消えた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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おみくじ結果は「末凶」でした！
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セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» ヒッ、ヒエーーー。怖すぎる・・・ (2019年3月13日 23時) (
レス) id: 3aca8b7000 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - セブーレさん» 次やったらマジでﾋﾟｰすぞ☆彡 (2019年3月13日 23時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» 更新頑張ってね！この前は本当にごめんなさい。( ﾉ_ _)ﾉ (2019年3月12日 7時) (レス) id: f60e44f631 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - woo！順位更新！ありがとうございます！ テスト終わったんでバリバリ書いていきます！！……多分。 (2019年3月1日 20時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - お久しぶりです。及川パドルです。 ご報告です。 マジで参では終わらなさそうです(微笑)。 これあれですね、終わる終わる詐欺ってやつですね。すみません。 もう少しだけお付き合いしてくれればうれしいです。 (2019年2月16日 12時) (レス) id: c922ba8d0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：及川パドル | 作成日時：2018年10月6日 14時
