107話 病院食うんめぇ。 ページ18
「ねぇ、主、大分ヤバいよね。」
病室を出るなり、乱がこわばった声で言った。
「うん、俺の名前、忘れられてたからね。」
お分かりだとは思うが、俺は怒っている。
「それに、主呼び、否定しなかったし。ああ、もう。」
安定が頭を抱える。お前は結局、主と呼びたくないのか、どっちなんだよ。
一番こだわっているはずの、いわゆる『主呼び』が許されたとなると、これはもう別人ではないか。
・
『病院食、うんめぇ。』
この2ヶ月間、どうやら点滴で栄養分は補っていたようで、いきなりご飯はやめろ、と強面の医者に言われたが、そんなんで言うこと聞くようなかわいい子じゃない。
目が覚めて、まだ半日程度だが、異常はないらしく直ぐに退院できるそうだ。
__早く本丸戻らないとなぁ。
『……?』
瞬きをした瞬間、頭の中で、何かが見えた気がした。
紅い、__血?
『__いッ!』
ズキン、と頭が痛くなる。
あの血は、私の……?
そっと、肩を見る。この傷、かな。
実をいうと、私はこの傷を見たことがない。起きたらもう包帯はぐるぐる巻きだったから。
そっと外すと、生々しい赤が、胸にかけて真っすぐ染まっていた。
__この傷、遡行軍に切られたの?
__ゾッと寒気がした。
そうだ、私、太刀に切られたんだ。なんでだっけ。避け切れなかった……?
__いや、違う気がする。
『……ッ!!』
私はベッドから半ば落ちるように降りて、よろよろと点滴を押しながら、廊下の壁を伝って歩く。
そうだ、傷を受けたのは、私だけじゃない。
走れない足を引きずって、やっとのことで、繋がている政府ビルに入り、着いたのは、肥前国ゲート。
『ゴメン、今、行くから。』
ゲートに手を添えた。
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セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» ヒッ、ヒエーーー。怖すぎる・・・ (2019年3月13日 23時) (レス) id: 3aca8b7000 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - セブーレさん» 次やったらマジでピーすぞ☆彡 (2019年3月13日 23時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
セブーレ(プロフ) - 及川パドルさん» 更新頑張ってね!この前は本当にごめんなさい。( ノ_ _)ノ (2019年3月12日 7時) (レス) id: f60e44f631 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - woo!順位更新!ありがとうございます! テスト終わったんでバリバリ書いていきます!!……多分。 (2019年3月1日 20時) (レス) id: b4e1cbb006 (このIDを非表示/違反報告)
及川パドル(プロフ) - お久しぶりです。及川パドルです。 ご報告です。 マジで参では終わらなさそうです(微笑)。 これあれですね、終わる終わる詐欺ってやつですね。すみません。 もう少しだけお付き合いしてくれればうれしいです。 (2019年2月16日 12時) (レス) id: c922ba8d0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:及川パドル | 作成日時:2018年10月6日 14時