第十四章 次なるステージへ ページ13
夢のような文化祭からさらに時は経ち…
季節は三月。
私達の中学校三年間の生活が終わりを迎えようとしていた。
制服に袖を通し、リボンを胸元に付ける。
この制服を着るのも…今日でお終いか……
そう思うとより切なさを感じてしまう。
外に出ればまだ肌寒い風が桜の花びらを散らしていた。
空は快晴。
今日は絶好の卒業式日和だ。
学校への道を歩いていると、途中で円堂君と秋ちゃんに遭遇した。
「お、A！おはよう！」
「おはよう、Aちゃん」
「おはよう！円堂君、秋ちゃん」
いつものように挨拶を交わし合う。
なんて事のないただの挨拶なのに…今日は少し胸が締め付けられてしまう。
学校に着くまでの間に虎丸君にも会って、私達は四人で円堂君の始まりの場所である河川敷に寄った。
円堂君と豪炎寺君の出会いを聞いて、それがどれだけ大切な出会いだったのかが伝わってきて…
まさに運命の出会いだったんだな、って思うよ。
学校に着いた後も豪炎寺君や鬼道君とも合流して、みんなで思い出話に花を咲かせる。
円堂君と豪炎寺君と鬼道君が並んで歩いている背中を見ていると、どこか胸が熱くなっていく気がした。
「いいな〜親友ってなんかカッコいいですよね！」
虎丸君がそんな三人を見ながら言った。
「親友か…」
私も口からポツリとその言葉が出る。
自然と隣にいた彼女…秋ちゃんに視線を向ければ、同じタイミングで彼女も私の方を見てくれていて。
「「ふふっ…」」
目が合えば私達はお互いに笑い合った。
「え？何で二人とも笑ってるんですか？」
「ううん。私も親友っていいなーって思ったの」
「そうそう」
まだ不思議そうな彼を横目に体育館への道を再び歩き出す。
この絆も…きっと、一生続いていくんだ。
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結川(プロフ) - 星猫さん» ありがとうございます！ (2021年9月19日 1時) (
レス) id: d45f7778dc (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 続編おめでとうございます！高評価しました！ (2021年9月18日 16時) (レス) id: f84c743866 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年9月18日 16時
