君と繋いだ手の先へ【イナイレ】 (ページ8)

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あれから夕飯を済ませ、夜寝る準備をした後…

私はある一冊のサッカー雑誌を眺めていた。
それは今回のFFIが特集されたもので、各代表チームのメンバー達が紹介されている。
そして目当てのアメリカ代表のページに来た時、私の目はある人に釘付けになったんだ。

「ユニコーンのキャプテン…マーク・クルーガー……」

彼の顔写真を手でそっとなぞる。

今日、私を助けてくれた男の子。
まさかライバルチームのキャプテンだったなんて。
彼の事がずっと頭から離れない。

どうしてかは…分からないけれど。

「また、会えるといいな…」

密かな期待を胸に私は眠りについたのだった。

「…ん……もう朝か…」

カーテンの隙間から差す光で目が覚める。
ベッドから上半身を起こして伸びをした。

この島に来てからより早起きになった気がする。
世界を相手に戦うみんなの役に今まで以上に立ちたい…そう思うからこそかもしれない。
だから全然苦ではないんだけどね。

サッと着替えと髪を整えて部屋を出る。
まだ誰も起きていない静かな廊下を歩いて、宿の外へと足を運んだ。

「んん〜っ…やっぱり朝の空気は気持ちいいなぁ」

本日二度目の伸びをする。
早起きして、外に出て朝の空気を吸う…これがいつの間にか私の中でルーティンとなっていた。