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「えっと…貴方は確か、ユニコーンのキャプテン…マーク・クルーガー、さん？」
気を取り直してさっき思い出した名前を口に出してみる。
すると彼は少し笑って頷いてくれた。
「ああ、そうだ。君は見たところ日本人みたいだが…」
「はい。私は真崎Aです。イナズマジャパンのマネージャーをしています」
「へえ、イナズマジャパンの？まさかこんなところで会えるとは」
そうだ…彼は今回戦う相手チームの一つであるユニコーンのキャプテンだ。
開会式の時に先頭で旗を持っていたのを覚えている。
そのユニコーンに、かつての仲間である一之瀬君や土門君もいるんだよね。
「そういえば腕は大丈夫か？」
「え…？」
彼の視線が私の左腕へと向けられて、私もつられて腕を見る。
その左腕はさっき男に掴まれた所為か、結構くっきりと痕が残ってしまっていた。
あんな力で掴まれてたら、そりゃこんな風にもなるよね…
「こんなくっきりと残ってたんですね…でも、時間が経てば消えると思います」
「………」
するとマークさんは私に手を差し出してきた。
「君の宿まで送るよ。一人だとまたさっきみたいなのに絡まれかねないだろうからな」
「え、でも…やっぱり迷惑じゃ…」
「ほら、行こう。早く帰らないと仲間達が心配するんじゃないか？」
私の手を取ると彼は日本エリアに向けて歩き出す。
さっきの男に掴まれた時とは全然違う…とても優しい力。
初めて会ったばかりなのに、すごく安心する…
「あの、マークさん…」
「マークでいいよ。それに敬語も使わなくていい。多分同い年だろう？」
「あ…うん、マーク」
お言葉に甘えて呼び捨てと敬語をやめる事に。
とても気さくで話しやすい人…
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年8月20日 7時
