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私も練習を始める彼らを見ながらマネージャーの仕事に戻る。
マークとフィディオに持ってもらっていた備品の片付けをしていると、秋ちゃんが隣にやって来た。
「買い出しありがとう。助かったよ」
「全然大丈夫。というか、マークとフィディオが手伝ってくれたから、私は何にもしてないに等しいんだけど…」
すると秋ちゃんがどこかニヤニヤしながら顔を近付けてくる。
その顔を見ただけで、何を聞いてこようとしてるのかは嫌でも分かってしまうものだ。
「ねえ、Aちゃん…あの二人といつの間に知り合ったの？特にユニコーンのキャプテンの人とは、何だかかなり親密そうだったけど…」
「！そっそれは…」
やっぱり、と言わざるを得ない。
そりゃあそう思われても仕方がないだろう。
あの二人と一緒にグラウンドに来たのだから、秋ちゃんどころか他のメンバー達全員に見られてしまっている。
私が彼女の立場だったとしても、きっと同じように聞いてしまうはずだ。
「そのお話、私も是非お聞かせ願いますっ」
「あ、私も聞きたいです」
そこへ春奈ちゃんと冬花ちゃんも参加し、ますます話さなければならない状況に。
三人とも目がキラキラしてる…
もう…というより、最初から逃げ場なんてなかったかな……
「実は…」
私は覚悟を決めて彼女達に二人の事を説明した。
まずはフィディオはさっき偶然出会って買い出しの手伝いをしてくれた事。
それから…マークとの関係の事。
「「「えぇ〜っ！？」」」
思わず耳を塞ぎたくなるような勢い。
それは練習中の彼らも一瞬こちらに目を向けるほど。
「つ、付き合ってるって…！？」
「A先輩とマークさんが、こっこここ恋人同士という事ですか！？」
「いつの間にそんな関係に…」
私は恥ずかしさで俯きながらコクリと頷く。
はっきりと恋人同士だって言われると、やっぱり何か照れちゃうな…
「だって、この島に来てから出会ったのよね？」
「一体いつ出会って、どのような経緯でお付き合いに至ったのかを…！」
「是非聞かせて欲しいです」
ここまで来れば後はもう彼女達の要望通りに答えていくしかない。
私はマークとの事を順を追って話していった。
「そんな運命的な出会い、本当にあるんですね〜！」
「ほんとに少女漫画みたいな話ね。でも素敵！」
「出会って間もなくして結ばれる…まさに運命です」
「そんな大袈裟な…」
でも…もし本当にマークとの出会いが運命だったとしたら……
私はそれを信じたいと思う。
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年8月20日 7時
