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ドンッ
突然鈍い音と共に腕が圧迫感と痛みから解放された。
何事かと思い顔を上げれば、私の腕を掴んでいた男が地面に倒れている。
なっ何が起きたの…？
「いい歳した大人が女の子をナンパか？」
後ろから聞こえてきた聞き覚えのない低い声。
咄嗟に振り返れば、そこには金髪でエメラルドグリーンの目をした男の子が。
あれ…この人、どこかで…
「なっ何すんだこのガキ！！」
「いきなりボールぶつけてきやがって！」
「彼女、明らかに嫌がってるだろ。だから助けたまでだ」
男の子の言葉に逆上したのか、さらに掴み掛かろうと男が近付いていく。
「舐めた口きいてんじゃねぞ……って…お前、まさか…！？」
「おっおい…こいつ、アメリカ代表ユニコーンのキャプテンじゃ…！」
男達の顔がサッと青ざめる。
アメリカ代表ユニコーンのキャプテンって…！
「知ってくれていて光栄だな。良かったらもう一度サービスする事も出来るが…どうだ？」
「ひっ…！」
「逃げるぞぉぉ！！」
彼がボールを蹴ろうと構えた姿を見た男達は一目散に逃げていった。
奴らが逃げてこの場には私と恩人である彼の二人だけ。
私は我に帰ると慌てて彼の元に駆け寄った。
「あっあの！助けてくれてりがとうございました…！」
「いや、当然の事をしたまでだ。顔を上げてくれ」
勢いよく下げた頭を彼の言葉により上げる。
癖のある金色に輝く綺麗な髪。
思わず見惚れてしまいそうになるエメラルドグリーンの瞳。
改めて見ると、本当に美しくていつまでも見ていたくなるような…
「？どうかしたか？」
「！あ、いえ…！何でもありません…っ」
はっ恥ずかしい…！
無意識とはいえ本当に見惚れてた…
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作者名：結川 | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/users/17663132
作成日時：2021年8月20日 7時
