君と繋いだ手の先へ番外編【イナイレ】 (ページ12)

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練習が終わり晩御飯とシャワーも済ませれば、後は眠りにつくまでベッドの上で過ごす。
手の中の携帯の画面には、Aの連絡先が開かれている。
交換したばかりの連絡先。
電話とメールどちらでもすぐに連絡が取れるようになった。

今連絡をするのはとてもじゃないが出来なかった。
つい先日、パーティー会場の前でAと約束をしたから。
ナイツオブクイーン戦後の翌日に、アメリカエリアの公園に来て欲しいと。

そこで俺は…Aに告白をする。

「はぁ……」

まさか自分が誰かに告白をする日が来るなんて思ってもみなかった。
今までに何度か女の子から告白されてきたが、まず恋愛というものに興味が無かったんだ。
サッカーの事しか考えられない性分だったのに、突然誰かをこんなにも好きになる事に自分が一番驚いている。

初めてAに会ったあの瞬間から、俺の心は既に彼女で溢れてしまったんだ。
このままただの知人で終わらせたくない…大会が終わった後も、ずっとあの笑顔を見ていたい。
俺の隣に繋ぎ止めておく為には、想いを素直に伝えるしかないと思った。

もし届かなかったとしても、後悔はしない。
伝えられないまま離れ離れになってしまう事の方が、ずっと後悔するのは分かりきっているからな。