てぐち ページ23
「それにしても…ここの構造は多分簡単だよ」
ヒトハが銃に目を落としながらぶつぶつと呟いた。
「そうですね。第八棟は第三棟よりも廊下も短いですし、部屋数も少ない。ここに収容されている【失敗作】はまだ数が足りない…のでしょうか?」
「比較的に穏やかなのが大体来る場所みたいだよ。凶暴なのは見たことないかも」
=出口はすぐに見つかる
ここにいる全員はそう思った。
「曲がり角すらないし…ま、見つけても私は出ていかないけどね」
「どうして?ミヤはここから脱出したくないの!?」
「いや……というか私はあんまり外に出るとさ…その、身体が弱いから。ここなら絶対傷つけられることもないし」
「そーなんだ……大変だねー」
ミナは友人の悩みに珍しく大人しくなる。
「おい…ミヤ?そいつらは誰なんだ」
【失敗作】たちに与えられた黒い服とは真反対の、白い服を着た男が、ミヤに話しかける。
それは、さきほど第八棟に繋がる暗い道にいたような雰囲気の人だ。
「…あ、いや、なんでもないよ。あなたが知らない、新しくきた子たち。」
「…俺が確認できてないってのも怪しいな。一応ここの支部長なんだが」
会話内容からすると、どうやらこの棟に配置された研究者の一員らしい。
脳筋とまで自称した五人も流石に危険を感じた。
「あれ、そうだったっけ。まぁいいじゃん。」
ミヤは研究員と軽いテンションで返答しながら、後ろに回した手で
早く行って
と相図をした。
「…早く逃げましょう。ミヤが相手をしている間に。」
タイミングがいいことに、横には第三棟にもあったような扉がついた道が見受けられる。
「…ありがとね…ミヤ…!!」
ミナはこれから先会えないだろう友人に、目を細めて笑いかけた。
扉を潜った先には、
枝分かれした道が三本あるのだった。
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真裏(プロフ) - ひいらぎ@オリフラ外し隊さん» いえいえ、そんな…!あなたのコメントは消さずに残しておきます。 (2018年9月19日 16時) (レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ@オリフラ外し隊(プロフ) - 真裏さん» そんなに暗い感じにさせてしまってすみません!ただ、気を付けて欲しかっただけなんです。ご丁寧に返信していただき、ありがとうございました。なお、私のコメントは消していただいても構いません! (2018年9月5日 19時) (レス) id: 303fe49996 (このIDを非表示/違反報告)
真裏(プロフ) - ひいらぎ@オリフラ外し隊さん» ご指摘ありがとうございます。配慮が至らなかった点については申し訳ないです。今後はこういったことが起こらないように注意していきます。 (2018年9月5日 19時) (レス) id: a0b96c91a2 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ@オリフラ外し隊(プロフ) - 失礼します。この作品の説明欄に「ヒロアカ」という単語があります。オリフラが立っているので、「ヒ〇アカ」などとぼかすか、その部分を消したりした方が良いかと…。 (2018年9月5日 17時) (レス) id: 303fe49996 (このIDを非表示/違反報告)
納豆(プロフ) - ありがとう!ボケボケの記憶を頼りに青で描きましたぜ! (2018年1月23日 19時) (レス) id: c8bcc7c146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真裏 | 作成日時:2017年10月8日 1時