クラスの奴らは異能力者【文スト】

私がした事、救えなかった命 ページ14

異能力が漸く解け、一安心も束の間、Aが血の海と化した床に倒れ込みかける。


太｢...蛞蝓が触ると塩っけがAにも移るから止めてくれるかい？｣


Aが倒れ込む直前でAを抱きとめたのは蛞蝓だった。

私に向かってキレながらも、流れるような動作でAを横抱きにする。

中｢だぁっ！！手前マジでぶっ殺s｣
芥｢中原幹部、それよりも任務の最優先を...。｣
中｢...あぁ、そうだな...。｣

そう言ってさり気なくAを連れて行こうとする蛞蝓。

...は、？


太｢否、何さり気なく連れて行こうとしてんの？ねぇ、？｣

私が足元の肉塊を蹴飛ばし、中也の元に向かえば。

中｢...やっぱ、手前、コイツの事...｣
太｢そういう中也も随分と分かりやすいんじゃないのかい？｣

試しに鎌をかけてみたつもりだったけど、.....どうやら効果抜群だったみたいだね。


中｢っっ///...っんな訳、っねぇだろ！？｣

そんな訳あるのがバレバレだよ。

ｰｰｰｰｰしかし。予想外にもそこで。


貴｢...ん、んん...｣
中・太｢｢っ？！/？！｣｣

Aが軽く伸びをして、薄らと目を開けたのだった。


貴｢...へ、ぇ...？中、也...？？｣

意識が朦朧としているのか状況が掴めていないのか...先程までの殺 気が嘘かのように、辺りをキョロキョロと見回すA。


太｢...見事に記憶無し、という訳かい。｣


貴女side


ｶﾞﾁｬｯ

貴｢あ、帰ってきたのかな？｣

おかえり！

しかし、その私の言葉に返事は無く。

代わりに集団の男達が無言で家に入ってきた。


貴｢だっ、誰っっ｣
？｢...｣
？｢...｣
二人の男が私を取り押さえる。
貴｢いっ嫌だっ｣

ｰｰｰｰｰとそこへ、。

父｢大丈夫か？！Aっ！！｣

ｰｰｰｰｰ嗚呼、父の声。

母｢こっちに来なさい！危ないから！！｣

ｰｰｰｰｰ嗚呼、母が呼んでいる。

複数人で来た男達は用意周到にも、父を撃ち殺そうとした。


貴｢だ、めっっ！！そんな、事っ｣


させないっっ！！

そう叫んだ次の瞬間。

瞬きをする間、。本当に一瞬だった。


ﾄﾞｼｬｧｯ

血飛沫と、倒れる音と、色々が入り交じった空間。
私だけがペタンと座り込んで、床には生暖かい紅い海が広がる。

貴｢お、父さ、...ん？｣

先程まで私と母を庇うようにして仁王立ちしていた父の姿が、ない。

貴｢お母、さん...？｣

先程まで私を支えてくれていた手が、ない。

そして、理解した。

私が

やった

折角開花した異能力は？→←紅き養分を吸って育つは花の如く

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