ダイエット@キヨ ページ19
「ゲ、ゲーム？」
いきなり言われた言葉に変な声が出る
「そ、ゲーム！
Aがこの箱になにが入っているか当てれたらAの勝ち。当てれなかったら俺の勝ち。答えるチャンスは三回まで！
んで、俺が勝ったらどっか食べに行く！どう？」
キヨ君はスラスラとゲームのルールを説明する
ようするにあれですね、当てればいいんですね…やってやろうじゃないですか
「いいですよ。やりましょう」
「よっし！当ててみろ！」
そう言って箱を私の前につきだしてくる
うーん…箱の大きさから考えて…普通にごく普通ーに考えて…
「イヤリング？」
「ぶー」
ち、違ったか…じゃあ…
「ピアス！」
「ぶー！」
む…これも違ったか…チャンスはあと一回…ヤバいぞ…
「ヒ、ヒント」
「んーとね…丸いもの」
丸いもの…？これは…あれしかない！
「スーパーボール！」
絶対これだろ！と思いドヤ顔で答える
「あの…残念ながら違います…」
少し気まずそうに言うキヨ君
マジですか…すごく自信があったのに…はぁ…
「…結局なにが入っているんですか？」
とりあえず今一番疑問に思っていることをきく
「えっと…」
キヨ君は少し目を泳がせ、うつむいてうー…と謎のうめき声をあげ、しばらくしてからよし！と何かを決意したような顔でこちらをみてから箱を開ける
そして中からその箱よりひとまわり小さい青い箱をとりだすと箱を私にむけて開けて＿＿
「俺と結婚してください！」
いきなり言われた言葉に頭が真っ白になる
「……返事は？」
私の顔を恐る恐る覗くキヨ君
そんなの決まってる
「喜んで」
今までにないくらいの笑顔で答える
でも泣きそうなのですぐ下をむく
「…泣いてる？」
「うぅ…泣いてません」
「おう…とりあえずさ！記念にどっか食べに行こうよ！」
やっぱりそれですか。キヨ君らしいけど
まぁ…いいか
「…はい！」
今日くらいはダイエット中ってことを忘れていっぱい食べようかな
けど、牛タンばっかはさすがにやめてほしい
＿＿＿
夜子彩/ダイエット
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