怪盗キッドとお嬢さん【名探偵コナン】

22． ページ24

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快斗「 Aちゃん 」










目の前で私の腕を掴む彼はくせっ毛に黒い学ランが印象的で、

そして
誰よりも優しく名前を呼んでくれる人










『 どう、して帝丹高校(ここ)に…？ 』


快斗「 そういや、連絡先交換するの忘れてたなーって思って。
Aちゃんちょっと携帯貸してくれる？ 」


『 …いいよ。はい、！ 』










私の手からひょいと携帯を取ったかと思えば

器用にお互いの連絡先を登録して
手元に戻ってきた画面には“黒羽快斗”と表示されていた










『 …あ、そうだこれ！ 』










ごそごそと私がカバンの中を探して取り出したのは、

あの雨の日に貸してもらった
青と白のシンプルなタオル


黒羽くんはそのタオルを手に取って、一瞬考え込んだかと思えば


ぱちんと指を鳴らすと
それはブレスレットに変化した










『 え、っ黒羽くん…！』


快斗「 快斗でいーよ 」










その声は溶けそうなくらい柔らかくて
その眼差しはとってもくすぐったい

私の手の上ではブレスレットの月がきらりと揺れた









『 快斗くん、これ… 』










私がそうやって呼べば
首を傾げて、満足そうににやりと微笑む

耳がほんのり赤いのはきっと気のせい










快斗「 あげる。Aちゃんを守ってくれるおまもり 」









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