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大雨の中涙を流しながら歩く私は
花山A。23歳。



傘もなくコツコツヒールを鳴らして
ゆっくり歩く。


そんな私を通りすがりの人は
変な目で見た。



それは遡ること2時間前
3年付き合ってた人に思いっきり振られた。



元彼「ごめん。好きな人ができた。

別れてほしい。」



とただそれだけ。
意味もわからず呆然と立ち尽くし



「え?なにそれ?」


そんな言葉しか出てこなかった。



元彼「ごめん。だから家も出て行ってほしい」



そう。昨年同棲を始めたばかりだった。



「そんな急に言われても困るよ。」


元彼「でもごめん。

今週中にお願い。今までありがとう」


と彼は去って行った。
その場に取り残された私は
30分ほど立ち尽くした。
この展開についていけなかったから。

別れるってなに。
家出て行くって・・・。
新しい家も決められてないし
そもそもお金がない。

仕事を辞めたばかりだった。


私これからどうやって生きていけばいいの。


いろんな思いがこみ上げ涙が溢れて
それと同時にポツンと雨が降り出した。




「最悪・・・」




いろんな思い出が蘇り
傘を買うことすら忘れて
ひたすら駅まで歩いた。




私は一瞬にして
愛する人も家も無くした。



どうやって生きていこう・・・。



その時体制を崩して転んだ。
ストッキングには大きな穴が開いて
大事にしていたヒールは
ポッキリ折れた。



「最悪だ・・・」



滝にでも打たれたのかってレベルの濡れ方。

滴る雨は冷たかった。
しばらく立ち上がれなくてその場に
座ってると




「大丈夫・・・?」



と私の頭の上に傘をさして
しゃがんで私の顔を覗き込む人がいた。



「あ。すみません。大丈夫です」



とだけ答えて立ち上がろうとすると
転んだ膝が痛くフラッとよろけ
その人にぶつかった。



「すみません・・・」



と同時に涙がもっと溢れた。



「大丈夫じゃなさそうだね。

俺ん家すぐそこだから

とりあえずおいで」



人生で1番最悪の日に出会ったのは
優しく微笑んでくれた涼介だった。

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まりちゃむ(プロフ) - ◎ ran .さん» コメントありがとうございますっ!そう言っていただけてほんとに嬉しです!更新頑張りますのでお願いしますっ! (2018年12月22日 2時) (レス) id: 58877a8f78 (このIDを非表示/違反報告)
◎ ran .(プロフ) - はじめまして…!少し気になって読んでみたのですがまだ3話分しか読んでいないのにもう話に入り込んでしまうほどおもしろくてまりちゃむさんが書く文章がとても好きです!更新頑張ってください!これからの展開楽しみにしています(^^) (2018年12月22日 0時) (レス) id: 7749d5db54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まりちゃむ | 作成日時:2018年12月21日 13時

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