Bubble gum 5 *Daiki.A*

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コンサートの日


有岡「じゃ後でねっ！」


「うんっ！いってらっしゃい」


と玄関の扉が閉まった。


「はぁー。

もう私なにやってんだ。」


大事なことなのに言えない自分に
すごくすごく嫌気がさした。
もし妊娠したこと伝えて
嫌いになられたらどうしようとか
別れることになったらどうしようとか
おろせって言われたらどうしようとか
どうもマイナスなことばかり浮かんで
言うタイミングは今日までたくさんあったのに
最悪の事態ばっかり考えて
言えなかった。

そんなことばかり考えながら準備をして
電車に乗った。
グッズの列並べるかな・・・。

横アリの最寄りに着くと
携帯が震えて着信相手は涼介だった。


「もしもし・・・」



山田(今どこ？)


「ちょうど駅に着いたとこ」


山田(ちょっと会える？)


「え。今？」


山田(うん。いつものホテル。)



「うん。わかった。

じゃあそっち向かうね」


ホテルに向かうと
ロビーのところに涼介がいて



「ごめんおまたせっ！」


って走った


山田「走んなよ！笑」



「あ、ごめん」


山田「体調は？」


「最近は少しいいかな！」


山田「お前、まだ大ちゃんに

言ってないんだろ？」


涼介は鋭い。


「うん・・・。

色々考えたら言い出しづらくて。」



山田「もーバカかよっ！

大ちゃんがおろせとかいうと思う？！

多分すんげえ喜ぶと思うよ」



そう涼介に言われて


「そうかな・・・。」


山田「今日終わったら絶対にいうんだぞ！」



「うん・・・。」



山田「あと、これ」


って渡された袋の中には


「グッズ？」


山田「長時間並ばせられねーからっ！

大ちゃんにAがいつもなに買ってるのか

今回のツアーグッズなにが欲しいのか

聞いといたの！笑」



「ありがとっ・・・」


山田「泣くなよ！笑」


泣きたいわけじゃない
でも妊娠すると涙もろくなるって


「涙もろくなっちゃった。」



気の利く涼介に
妊娠してからずっと感謝ばっかりだ。

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