Bubble gum*Daiki.A*

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1分だけ。


この1分は大ちゃんを独り占めした気分になった。
もっともっともっと独り占めしたい。

大ちゃんの背中に手を回す。
好きです。心の底から。


ふわっと大ちゃんが離れる。



有岡「またね。」


ばいばいをする。


彼の温もりと匂いが私を包み込んだまま。


部屋に入りソファーに座る。
ぼーっとして今日一日振り返る。

大ちゃんのいたこの部屋。
大ちゃんといた今日。
大ちゃんと寝た一晩。

本当になにが起きたんだろ。
私、いつのまに本当に好きになってる。
アイドルとしての大ちゃんも大好きだけど
プライベートな大ちゃんも大好き。

嘘偽りのない彼の姿に
どんどんハマっていく。

寝てしまったらこの夢から覚めてしまいそうで。
寝るのが怖いと思った。


次の日


また元どおりの生活。
朝起きて仕事をして帰ってきてご飯食べて寝る。

たったそれだけの生活。

まるで昨日までの日々が夢のようで。
本当に夢から覚めたみたいだった。



あれから1週間たった金曜日。
すっかり遅くなってしまって
会社近くのコンビニに寄る。

お弁当と缶ビール2本とおつまみを買うために
レジに並ぶ。


すると後ろから



「親父かよ笑」


って声がして振り返ると



「伊野尾くん。」



缶ビール2本を手に持つ伊野ちゃんがいた。



「そういう伊野尾くんこそ」



伊野尾「いや、俺、おつまみねーから！笑」


たしかに。
私のカゴを見るとお弁当に缶ビール2本
あたりめ、燻製、貝ひも。
こりゃ親父だ。



伊野尾「意外。そんなの食べるんだね。笑」



「まあいちお？笑

一人で居酒屋も行きますけどね！笑」



伊野尾「え？やば。笑」



「行く相手いませんし。笑」



伊野尾「あーそっか。じゃ今からいく？」



「居酒屋？」



伊野尾「うん。居酒屋」



「え、いいんですか？！」



伊野尾「俺は別にかまわないけど！」


「じゃあ行きましょう！笑」



ってカゴの中に入ってるものを
元あったところに戻して
コンビニを出る。



伊野尾「もしかしてめっちゃ酒すき？」




「あ、ご想像におまかせします」

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