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小学校3年生になった。


この頃かな?
大ちゃんが自分のことを『僕』から『俺』に
言い換えたのは。
そして私のことも
AちゃんからAへ。

大ちゃんは
芸能界で子役デビューを果たした。

少し遠くへ行ってしまったみたい。
芸能界でいろんな刺激を受けてくるんだろうな。

仕事を理由に学校を休む日もあった。
1人で登校する日も増えた。
遅れて学校に来る日もあった。

下校だって1人で帰る日もあった。


家に帰って
部屋に行き窓の外を見ると
ちょうど大ちゃんの部屋が見える。
たまに人影が見えるけど
それが大ちゃんなのかはわからない。


あれからどんどん大ちゃんは
忙しくなってほとんど私と居なくなった。
友達と遊んだり仕事したり
夜は疲れてすぐ寝てるみたい。


母「A〜!朝ごはんできたわよー!」



「今行く〜!」


ランドセルに
筆箱と自由帳と連絡帳をぶち込んだ。
教科書は置き勉。
だって重たいしね。


ドンドンドンっ


素早く階段を駆け下りて
リビングのドアを開ける


有岡「よっ!」


そこにはしばらく合ってなかった
大ちゃんがいた。


「おはよ!なに急に!笑」



有岡「ん?なんとなく?たまには
Aと登校しないと寂しがるかなーって!笑」



「あーはいはい。」


有岡「俺って優しいよな。」



「あーはいはい。」



有岡「なんだよその態度!笑」



「朝からうるさいなぁ〜笑」


私たちは会えなかった時の話をたくさんしながら
朝ごはんを食べた。


「じゃぁ行ってきます!」



母「はい。行ってらっしゃい」


久しぶりに登校する。
なんか緊張する。


有岡「はぁーあ。」


「なんか緊張する。笑」


有岡「へ?なんでよ!笑」




「だって久しぶりだし!笑」



有岡「ん!」


そう言って手を出す大ちゃん。


有岡「ん!はやく!手!」


出された手に自分の手を重ねる。



「誰かに見られたらやばいよ」



有岡「別になんもやばくねーよ。
いいじゃん。俺ら結婚すんだから!笑」



「なっ。」



有岡「なに。
俺といない間にほかに好きなやつできたの?」



「できてないよ。ねぇ大ちゃん。」



有岡「ん?」




「私も大貴って呼んでもいい?」




有岡「あ、それ、なんか特別っぽいね!笑
いいよ!」



みんなと同じ呼び方じゃ嫌だった。

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作者名:まりちゃむ | 作成日時:2018年8月27日 0時

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