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ぼくたちはあれから
クラス替えをして離れてしまったけど
変わらない日々を過ごしてた。
小学校四年生のとき
泊まりで林間学校みたいなのがあって。
知念「A〜！」
あれからぼくはAって呼ぶようになって
「どしたの侑李くん！」
知念「Aと今日話せなかったからさ」
「あーそうだねぇ・・・」
夜のレクレーションみたいなので
学年みんなが集まる
床に座るから自由に座るから
僕はAの隣に座った。
今日はAに
好きだと伝えようと思ってた。
だから話す機会探してた。
「ねぇ侑李くん。あとで話があるんだ」
ってAに誘われるなんて。
知念「はなし？」
「うん！これ終わったらここに残れない？」
知念「うん！いいよ！」
レクレーションは1時間続いた。
終わってみんながフォークダンスに向かう中
ぼくたちだけが残った。
「あーフォークダンス・・・」
知念「あとで合流すれば大丈夫だよっ！」
「あのね・・・」
うつむいたまま小さな声で
「あのね、A引っ越しするの」
信じられない・・・。
前にお父さんが転勤が多いって聞いたけど
まさか本当に引っ越すなんて。
知念「あ・・・そっか・・・」
さっきまで“好き”と言おうと思った僕が
馬鹿らしく思えた。
「侑李くんはね
1番大事な人だから1番に伝えなきゃって・・・」
大した言葉が出なくて
こんな時に“好きだ”と言えるほどタフじゃない。
知念「また会えるよね」
「うん。きっと」
知念「じゃあみんなのとこ行こっか」
「うん。」
この時初めて手を繋いだ。
Aの手は小さくて細くてあったかかった。
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作者名：あリくま▽.:・゜
| 作成日時：2019年3月20日 11時
