破裂 ページ32
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なんか……最近隆二さんがそっけない。
わたしの勘違いかもしれないけど、
いってらっしゃいってお見送りしてもいつもぎゅーしてから家を出ていくのに目を合わせないでいってきます。って……
私が泊まって寝るときも彼は背中を向けるようになった
わたし何かしちゃったかな？
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この時からだよね、隆二さんと私の距離がひらき始めたの。
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「ねえ、A、ちょっと話があるんだけど。」
悩み事とか嫌なことって本当に突然やってくるよね
あの日もいつも通りのお昼だったはずなのに、急にいつもと違うトーンのまーちゃんが声をかけてきたんだっけ。
「Aさ、ミヤのこと好きなんでしょ？」
「え…………？なん…でそんな風に思うの？」
いきなりミヤの名前を出されて訳がわからなかった
「後輩がさ…、見たんだよね、ミヤがAのマンションに行ったり、手繋いだりしてるとこ。」
「私がミヤのこと好きだって知ってるよね？」
7月の終わり、蝉の鳴き声が聞こえる中背中に冷や汗が流れた。
まーちゃんがミヤに好意を持っていたことは薄々気づいていたし
もちろん私はミヤと何もない
むしろきまづいままほとんど会話をしていない
何ヶ月も前の話を急に掘り返してきた。
「Aにはさ、隆二さんがいるんだよね？」
ええ、いますとも。
「ミヤとは、何もないよ。私は隆二さんが好きだし、それにっ……」
「だったらなんで！！！！なんで……なんでそんなにミヤといるの？可哀想だよ…。」
今まで彼女から聞いたこともないような叫びを受けた。
ミヤが可哀想………？どういうこと？
「ミヤが可哀想って……？」
思わず聞いてしまった
「はぁ、鈍感なフリしてんのか知らないけど、このままじゃ隆二さんもミヤも…失うよ？」
「ごめん、わたし先帰る。」
そう言って去って行ったまーちゃんの目には涙が溜まっていた
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なんか、もう、何もかも上手くいかない
ミヤとはきまづく、隆二さんはそっけなく、まーちゃん……大切な親友に見捨てられた。
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展望デッキで必死に涙を堪えた7月の終わり
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作者名：コロイド | 作成日時：2018年3月28日 5時
