8 ページ8
大貴「今...、」
何か言おうとした？
彼女の身長に合わせて耳を口元に寄せようとしたけど。
「A。」
・
・
・
・
その声に彼女は俺なんてまるでいないように。
"りょう、すけ"
彼女が昨日話した人。
涼介「携帯かけたのに出ないから。」
・
・
・
・
涼介「こんなとこで何してんの。」
A「....。」
俯いた彼女の髪が肩から雪崩落ちる。
その細く色素の薄い茶色の髪の毛を、折れてしまいそうな華奢な腕を。
・
・
・
・
そんな...最も簡単に何故触れられる？
涼介「もしかして昼飯買いに来た？ごめん。今朝弁当渡し忘れてた。」
A「え...」
涼介「ほら。」
・
・
・
・
皺ひとつない三角巾に包まれたお弁当箱を手渡して。
いない存在だと思ってた俺に一目だけ視線を移して。
勝ち誇ったような顔をして左の口角が不気味に上がった。
引っ張られるように腕を引いて去って行く後姿に、また。
・
・
・
・
慧「だーいちゃん。」
大貴「ごめん。戻ろう。」
教室に戻ったら、既に食べ始めている弁当の匂いでいっぱいだった。
俺も皆と同じように箸を持って卵焼きを掴む。
・
・
・
・
慧「彼氏かなー。やばいイケメンだったね。」
大貴「だな。」
慧「でも大ちゃんのが好きだよ。」
大貴「きも。」
・
・
・
・
慧「程好いぶすだし。」
大貴「うっざ。」
くははって笑う伊野ちゃんに釣られて笑った。
彼氏ならそれはそれで理解できるけど。
・
・
・
・
今朝ってなんだろう。
それよりずっと引っかかってるのは...
好きな相手ならもっと嬉しい顔をしないんだろう。
なんで誰にも笑ってみせないんだ。
・
・
・
・
どうして、一瞬振り返った顔が頭から離れないんだろう。
・
・
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 366人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くみ(プロフ) - 続編読みました！続きが気になりました！笑笑 (2017年5月13日 11時) (携帯から) (
レス) id: 1451811d0c (このIDを非表示/違反報告)
いちごろーるけーき(プロフ) - イン･ザ･ショコラの続きも気になります！ (2017年4月22日 2時) (レス) id: 4e6a510612 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)朱美(プロフ) - とてもおもしろいです! これからも頑張ってください! (2017年4月3日 14時) (レス) id: 023c1ff665 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジガール - （名前）と涼介の関係が気になります！続きが！ (2017年3月29日 11時) (レス) id: 9e5a481331 (このIDを非表示/違反報告)
ま め - めっちゃおもしろいです！続き楽しみにしてます！ (2017年3月27日 10時) (レス) id: f75d9ad653 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あすみ
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/0059_asumin
作成日時：2017年3月22日 14時
