マリオネット Daiki.A 【HPB企画】

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大貴「...ってさ。」


慧「...もういいの？」


大貴「だーって...あんな盛大に振られてさ...。」


グサ、と卵焼きに箸を刺した。

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慧「...いいって顔してないけどね。」


大貴「それは...振られたてなんだから当たり前だろ。」


まだ弁当箱も開けてないままの伊野ちゃんが箸を握ったまま眉を下げる。


大貴「やめろよな〜！悲しくなるじゃんよ。」

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んな辛気臭い顔すんなよ。惨めだろ。


慧「Aちゃん、なんで急にそんなこと言ったんだろ。」


大貴「知らねえよ。何考えてるかわかんねえし。ハッキリもの言わねえし。」


なんだかんだアイツに操られるのがいいんだろ。

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アイツのが好きなんだろ。


慧「マリオネットだね〜。」


大貴「は？」


慧「Aちゃんはあのイケメンに。」

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慧「大ちゃんはAちゃんに。振り回されっぱなしじゃん。」


大貴「...馬鹿みたいだよな？」


こんなの人生のたった1ページにしか過ぎない恋愛だろうに。


慧「言わなかったっけ？」

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慧「恋愛なんてバカじゃないと出来ないって。

っはい！そんな大ちゃんに梅干あげる。」


大貴「っ、いらねえよ！」


酸っぱそうな紫蘇漬けの梅干を押し返す。

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慧「バカみたいに振り回せばいいのに。」


大貴「は？」


慧「大ちゃんもAちゃんのこと、めちゃくちゃに振り回せば、掴めるかもよ？」


それって物理的に？

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大貴「諦めるなってこと？」


慧「...俺にはどうだっていいからね。」


話しかけてもろくに返事してくれないし、余計な奴は着いてくるし、


あんな条件悪い子、嫌いになれたら今すぐなってるよ。

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出会った頃なんて...


大貴『波戸さん。』


A『....。』


大貴『友達になって？』

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