マリオネット Daiki.A 【HPB企画】

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涼介「おい。」


A「...え？」


昨日の今日で大分よくなって熱も下がった。


なのにAは今日も顔を出しに来て。

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そのくせ勝手に来るのはいいけど、ずっと上の空。


話しかけてもボーっとしてるし。


気を抜けば、心ここに有らずって感じで。


まあ元々俺のところに心なんてそんなもんないだろうけど。

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涼介「つーかほんとどうした？」


昨日より動けるからベッドに腰かけたまま。


床にしゃがみこんだAが顔を上げた。


A「...え？」

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涼介「まじでボーッとしすぎじゃね？」


A「...ごめん。」


別に謝って欲しくて言ったわけじゃねえけどさ。


ってか俺が心配してるとか普通じゃありえねえんだけど。

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涼介「もう今日は戻れよ。」


A「あ、...大丈夫.....っ、！」


白すぎる肌にはクッキリと余計目立つ。


涼介「昨日寝てねえんだろ？」

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指を滑らせた目の下にビク、と振るわせた。


A「そんなことは...」


涼介「クマすげえよ。」


それを作らせたのは俺だろうけど。

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涼介「人いると落ち着かねえよ。」


A「え...」


涼介「もう熱下がったし。」


立つ気力すらないのか床に張り付いたように座り込んだ腕を引っ張った。

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涼介「は...何。」


人を立たせる。それだけの行為の距離の近さなんてしれてる。


なのに。...なんでそんな頬を染める必要がある？


A「...昨日の...」

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涼介「は？」


A「...なんでもない。...戻る。」


なんなんだ。


途中で言いかけといて黙りがやって。

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涼介「...昨日？」


熱で意識も朦朧としてたし、思い当たることなど特にない。


覚えてるのは、朝まで解くことのなかった手の体温。

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