マリオネット Daiki.A 【HPB企画】

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大貴「ん、あれ。皮剥けない。」


スルスルと剥いていくAと真逆に引っかかってばっかりで進まない。


楽しませるどころか、人参に傷しかつけてないし、足を引っ張ってしまってるんじゃないか。


大貴「え、あれ？」

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大貴「ど、どうやるんだっけ？」


A「....。」


おかしいな。同じようにやってるつもりなんだけど...


スッと取られた人参がAの手の中。

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大貴「すげ...やっぱ料理すると違うんだな。」


A「あの......んな...」


つーか色白くないか。日焼けって言葉知ってんの？


袖を捲った先に白く細い腕。

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A「そんな..見られると、緊張、する...」


大貴「え？...ああ！ごめん！」


ふるふると首を振ったAだったけど。


やっべ。俺顔赤くねえか？

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大貴「も、戻ろ？伊野ちゃんたち待ってるだろうし。」


静かに縦に頷いて、俺の後ろを着いて来る。


大貴「お待たせ。」


慧「お帰り〜。やっと火点いたよ。」

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パチパチ、と弾ける音と煙が立つ。


網の上に並んだ肉が焼ける。


慧「で？どこまで行った？」


大貴「普通に話しただけ。」

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慧「はぁ〜？ちゅーはした？」


大貴「するわけねえだろ。」


慧「じゃあ手くらい繋いだよね？」


大貴「繋ぐわけない。」

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慧「はあ〜？つまんな〜い。」


つまんなくて結構だわ。


隣に座るAは大人し気に食べていたけど。


慧「この後自由行動じゃん？行ってきなよ。」

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大貴「え、伊野ちゃんは？」


慧「俺なんかモテるみたいで。」


慧くん慧くんと群がる女子を手懐けたように。


大貴「あっそう。」

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