★２人の奇跡 ページ44
茉優side
ステージを終えた私と陽夏は、
息を弾ませたままお互いを振り返った。
「ねぇ……ホントに晴れちゃった！」
感極まったように瞳を潤ませて、
ギュッと抱きついてきた陽夏を受け止める。
晴れたのは、私たちがステージをしたからでは無くて、
偶然かもしれない。でも。
「私は出来るって信じてたわよ」
その耳元でささやくと、陽夏はくすぐったそうに笑って
私から体を離した。そのまま、観客席の方を見る。
雨が止んでいることに気がついたファンの皆さんは、
少し混乱しているようだった。
でも、次第に歓声と拍手が大きくなっていって。
まるでどしゃ降りのような歓声は、長い間鳴り止まない。
「ありがと〜！」
「ありがとう！」
マイクを通さずに直にお礼の言葉を叫びながら、
私と陽夏はステージから手を振る。
「アンコール！アンコール！」
収まってきた歓声はアンコールに変わり、
会場中の大合唱が私たちに降り注ぐ。
私と陽夏は顔を見合わせて笑い合った。
打ち合わせはしていないけれど、きっと気持ちは一緒。
私は、一度ステージから舞台袖へ引っ込んで、
スタッフさんにアンコールで歌う曲をお願いする。
快く了承してくれた優しいスタッフさんにお礼を言って、
ステージに戻った。
私がいない間は、陽夏がトークで繋いでくれていた。
戻った来た私をチラリと見て、陽夏が意味ありげに笑う。
「じゃあ。アンコールの曲を紹介しようかな」
この言葉で、再び滝のような歓声が襲ってくる。
少し静まるのを待って、私は続けた。
「聞いてください。コズミック・ストレンジャー」
宇宙をモチーフにした歌詞が大好きで、
いつか歌いたくて、しばらく前から練習していたこの曲。
ダンスも、ラップの部分も、もちろん完璧だ。
少しだけ傾いたマイクを直し、立ち位置についた。
♪『コズミック・ストレンジャー』
[アピール]ベストライジングユニバースマーチ
アピールを決めてステージを終えた私たちに、
今日何度目かの大きな歓声が届く。
空を見上げれば、美しく浮かぶ満月と煌めく星。
そして、隣を見れば大切な大親友。
皆に届けるためのステージで、私はいつのまにか
とてもたくさんの幸せをもらっていた。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーアイフレソング♪
新たなるステージへ(I Believe)
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茉凜(プロフ) - ルンってきたさん» ありがとうございます〜。受験生なので毎日は無理ですが、細々とマイペースに更新できたらと思っています。もしよろしければ、これからもお付き合いください！ (2019年5月10日 18時) (
レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
ルンってきた - 更新待ってました！これからも頑張ってください！ (2019年5月10日 18時) (レス) id: 5511db2e34 (このIDを非表示/違反報告)
茉凜(プロフ) - みららさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年4月18日 17時) (レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
みらら - 面白いです！ストーリーも素敵です。尊敬します！頑張ってください！ (2019年4月17日 21時) (レス) id: baef1a099d (このIDを非表示/違反報告)
するめちゃん - 茉凜さん» これからも頑張ってください。応援しています！ (2019年4月17日 17時) (レス) id: baef1a099d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉凜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Marinn4/
作成日時：2019年2月16日 9時
