★ファインプレー ページ27
すぐに一番上へとたどり着いたミレイは、
体の向きを変えて今度は慎重に下り始める。
スルスルと下りてきて、あと少しというところで、
ミレイはサッと飛び降りた。音もなくキレイに着地する。
その身体能力に感動していると、ミレイが
フェンスの鍵を開け、扉をきしませながら開いた。
「ほら、開いたよ。探すんでしょ？」
「本当に、ありがとうございます…！」
「お礼はいいから、アタシの前を歩いてよ。
別にワニが怖くなくなった訳じゃないからさ」
その言葉通り、ミレイは先ほどからずっと、
視線をキョロキョロとさまよわせている。
足もいつでも地面を蹴れるように準備してあった。
ワニが苦手なのにここまで頑張ってくれた
ミレイの言葉を、無視するわけがない。
私は先頭に立って、ワニを探し始める。
草が生い茂っているこの場所は、
ワニと植物の色が同化してしまい見つけにくい。
私は目を皿のようにして、メガネカナイマンを探した。
すると私の目に、二つの黒く大きな瞳が飛び込んでくる。
もしかして…！と思いその場所をよく見ると、
ワニが、メガネカナイマンがいた。見つけたのだ！
「ミレイ！メガネカナイマン、いました！」
ワニが驚かないようにと声を潜めつつも、
喜びで声が弾むことは隠せない。
ミレイに抱きつくようにして、ワニの居場所を伝える。
私が指差す方向を恐る恐る見たミレイは
すぐにワニを見つけ、ヒッと小さく悲鳴を上げた。
が、すぐにゴクリと唾を飲み込むと、いつもの冷静な口調で、
「見つかって良かった。とりあえず、連絡しよう」
「はい」
すでにアイカツモバイルを取り出していた私は、
飼育員さんの番号は知らないので、
茉優ちゃんにかけることにした。
三回のコールの後、電話が繋がる。
私はハンズフリー機能のボタンを押して、
ミレイにも会話が聞こえるようにした。
「もしもし？どうしたの」
「ワニ、見つかりました！」
電話の奥で、茉優ちゃんがホッと息を吐き出した。
続けて詳しい場所を伝えると、茉優ちゃんは
近くの飼育員さんに知らせてくれるとのこと。
「すぐに行くから、待っていてね」
そう言い残して電話が切れた。
内容をしっかり聞いていたミレイは、
「暇だね」と、スニーカーの先で地面を蹴る。
それに同調するように、ワニが大きな口で
のんきにあくびをした。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーアイフレソング♪
新たなるステージへ(I Believe)
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茉凜(プロフ) - ルンってきたさん» ありがとうございます〜。受験生なので毎日は無理ですが、細々とマイペースに更新できたらと思っています。もしよろしければ、これからもお付き合いください！ (2019年5月10日 18時) (
レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
ルンってきた - 更新待ってました！これからも頑張ってください！ (2019年5月10日 18時) (レス) id: 5511db2e34 (このIDを非表示/違反報告)
茉凜(プロフ) - みららさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年4月18日 17時) (レス) id: b85dc48253 (このIDを非表示/違反報告)
みらら - 面白いです！ストーリーも素敵です。尊敬します！頑張ってください！ (2019年4月17日 21時) (レス) id: baef1a099d (このIDを非表示/違反報告)
するめちゃん - 茉凜さん» これからも頑張ってください。応援しています！ (2019年4月17日 17時) (レス) id: baef1a099d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉凜 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Marinn4/
作成日時：2019年2月16日 9時
