【国見英】素直になれないオトシゴロ

素直になりましょう。30 ページ30

いやいやいやいや。

ないないないない。




俺の頭どうかしてんのかな。もしくは目がおかしいのかな。






　




こいつの事を可愛いなんて一瞬でも思った自分を殴りたい。


ありえないだろ。アリエッティだよ。





　




　




でもさ、


心と体は正反対なこと考えてるんだよね。







心は止まれ、止まれって思ってるのに。

体は一歩ずつベットに近づいて、もうほら、ブスに跨ってる状態。




今の状態でこいつ起きたらどうなるんだろう。









　





ほんの少しの好奇心が溢れたとき。



神様は意地悪だった。









　









『………………ふあ…………え……？』



俺が顔を近づけてる今にAは目を覚ました。






『何やってんのｯ!!?』







刹那。









　







　






保健室中に乾いた音が響いて、俺の右頬には真っ赤な紅葉が咲いた。






『ふざけてんのクソ見!?お前そういうやつだったの!!?


信じらんないｯ!!!触んな変態野郎!!!!!!』





言いたいことを言って、俺を突き放して走り去っていったあいつは、耳まで真っ赤だった。

人のこと言えないし、俺もだけど。








　
でもあれじゃあ、逆効果だっての。


可愛いよ、A……。






俺最近なんかおかしい……。

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