百年、僕はキミに愛を捧げる (in×ar)

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あれ、伊野尾何かご機嫌だな、


とたまたま会った知り合いに声をかけられた。


そんなに顔に出ていたんだろうか、と思うが、


長年秘め続けた想いが成就したのだ。


嬉しくないわけがない。









しばらく会っておらず、


こうして大ちゃんが入院したことで


久しぶりに大ちゃんの姿を見て、


入院したと聞いたとき、


告白をせずにいたことを死ぬほど後悔していたから


つい、勢いのままに告白してしまったが、


今はこれでよかったと、そう思う。









照れながらまた明日、と


笑っていた大ちゃんの顔を思い浮かべる。


驚くほど美形というほどでもない、


成人した男の顔なのに、


めちゃくちゃ可愛いな、


なんて思っている自分が気持ち悪い。


でも、悪い気はしない。









恋人、か









諦めたつもりだった。


学生のとき生まれたこの感情を引きずって


このまま来て、伝えないつもりでいたのに、


なのに大ちゃんを前にしたら、


吐き出してしまって、


欲しいと感じてしまって。









自分勝手だ。


大ちゃんの都合なんか考えちゃいない。


女性を恋人にした方が大ちゃんも幸せなはずなのに、


切羽詰った俺はその道を無理やり塞いで、


大ちゃんを自分のものにしたくて、


そして手に入れて。









逃がす気なんかないくせに、


罪悪感ばかり感じる。


本当にこれでよかったのか、とか。


これが大ちゃんの幸せなのか、とか。


張本人の俺が気に病むとかひどい話だろう。


こんなこと大ちゃんには言えない。


ただでさえ、傍に置く気満々の俺が言えるか。


結局は欲望に従っている。









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