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「…えっと、心配、してくれたの？」
「そうだよ。大ちゃんの意識が戻らないって聞いて本当に驚いたんだから」
「あー、それはごめん…えへへ、でも何か嬉しい」
「え？」
「いや、何かこんなに伊野ちゃんが俺のこと考えてくれるって、何かこう、嬉しいっていうか、緊張するっていうか、えーと、まぁ、そんな感じで、」
って何言ってるんだろう俺、
と自分の言ったことに自分で慌てだす大ちゃん。
何故かその顔も妙に赤い、気がする。
えっと、これは。心臓の音が速くなる。
久しぶりに大ちゃんに会って、
こうして話をして。
枯れたことのない大ちゃんへの感情が
またさらに沸き起こって。
照れたように慌てるその姿が可愛くてたまらない。
同じ男でも
もう二人とも大人になったっていうのに。
だいちゃん、と名前を呼ぶ。
大ちゃんは一瞬だけ肩を跳ねさせ、
恐る恐るといった風に俺を見つめる。
ベッドに置かれていた手を取った。
びくりとその手が震えた気がしたけど、
構わず握りしめる。
「…考えてたよ、大ちゃんのことばっか。もし目が覚めなかったら、って考えたら不安で仕方なかった」
「あ、は！ なに、デレ大放出！？俺照れちゃうって」
「だって俺、大ちゃんのこと好きだし」
「は、」
「告白しなかったこと後悔してた。こんなことになるなら、想いを告げておけばよかったとか、ひどいでしょ？」
「い、や」
「…で、大ちゃんは」
「え？」
「大ちゃんは、どうなの」
顔を真っ赤にして
呆然と俺を見つめる大ちゃん。
そんな大ちゃんに俺が返事を促すと、
慌てたように挙動不審な態度をとった。
ねえ、そんな反応普通に期待するんだけど。
「え、ええと、俺男だよ？」
「知ってる」
「そ、それでもいい、とか本気で思ってるの」
「うん」
「………」
「………」
大ちゃんはリンゴみたいな赤い顔で、
床をじっと見つめている。
しばらく経ってから、
ぷるぷると震えながら、か細い声で
「よ、ヨロシクオネガイシマス…」
そう呟いた大ちゃんを、
俺は思いっきり抱きしめた。
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べーちゃん(プロフ) - 切ない話だったけどとても素敵でした泣 いのちゃんが強いな、すごいなと思いました。そして大ちゃんが可愛かったです。ハッピーエンドって言えるかどうかわからないけど、終わりが好きでした。 (2017年10月17日 7時) (
レス) id: 0bf64f6267 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - keiさん» コメントありがとうございます！始まったときから読んでいるとは…ありがとうございます！と同時に更新遅くて申し訳ない気持ちでいっぱいです(；；)そんな中最後まで着いてきて頂き、さらに何回も読んでくださるとは本当に嬉しいです…！次回作も頑張ります(´ヮ｀*) (2016年12月20日 21時) (レス) id: 2cfd20ff13 (このIDを非表示/違反報告)
kei(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます！小説が始まったときからこっそり読ませて頂いてました。本当に素敵なお話で感動して、ホントに完結しちゃったって感じで通知欄に更新がないのが寂しいです…。でもこれからも何回も読ませて頂きます！これからも頑張って下さい！ (2016年12月20日 19時) (レス) id: adb857be1d (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - ひまわりさん» コメントありがとうございます。号泣とは…！嬉しいです；＿；たまに文章変かな？と思うときがあるのですがちゃんと伝わっているみたいで安心しました(笑)次の作品も今書いている途中なので気長に待って頂けると幸いです(*＾-＾*) (2016年12月20日 6時) (レス) id: 2cfd20ff13 (このIDを非表示/違反報告)
まつり(プロフ) - 乙音さん» コメントありがとうございます。なかなか更新出来なかったのですが、最後まで読んで頂き本当にありがとうございます；＿；次の作品も素敵なものが出来るように頑張ります！ (2016年12月20日 6時) (レス) id: 2cfd20ff13 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ま つ り。
| 作成日時：2016年9月6日 19時
