あの日の後悔と想いと (in×ar)

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一瞬緊張してしまったけど、


俺はにっこりと大ちゃんにコーヒーを差し出す。









「おはよう、よく眠れた？」








「え…、う、うん」









何か言いたげにする大ちゃんを遮って言葉を続ける。









「昨日、すっごく酔ってたから帰ってきてからの記憶ないんだよね〜。俺、なんか変なことしてなかった？」








「………え」









俺の言葉に大ちゃんが目を見張る。


どこか、青ざめたようにも見えた。


大ちゃんの唇が、きゅ、と結ばれる。









「これ、覚えてないの？」









大ちゃんはTシャツの首筋をめくると鬱血を見せる。


俺は内心で汗をかきながらも顔には出さないように驚いたふりをした。









「えぇ！？これ、俺がやったの？」








「昨日、酔ってて…」








「うわぁ、悪いことしちゃったね……それ以外には、何もしてないよね？」









そう言って大ちゃんの顔をのぞき込む。


大ちゃんの瞳が一瞬揺れたけど、


俺から離れ、目を逸らしたから、見なかったことにした。









「うん、二人ともその後すぐに寝たから」









大ちゃんの言葉に俺は安堵する。


どうやら大ちゃんも俺と同様になかったことにしてくれるらしい。


俺は『本当にごめんね』と言いながら


朝食の続きを作り終え、仕事へと向かった。









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