雨上がり ページ9
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Aside
翔吾くんの顔を見れば、
困っていることが分かった。
ほら、また私は人を困らせてる。
私は彼らに関わっちゃいけなかった。
『私と出会ってから、皆は変わったの。今も翔吾くんが困ってる。…私のせいで、皆に迷惑かけたくない』
岩「…好きやから、一緒にいるもんやないの？」
『っそうだけど、』
岩「厳しいこと言わせてもらうけど、Aちゃんは逃げたんやで。陸さんと向き合わずに、陸さんの気持ちも聞かずに、自分勝手に逃げただけ。」
『〜っ、分かってる、』
岩「っなんも分かってへんやんか！！」
さっきまで悲しそうな顔で
私と話していたのに、
一瞬で怖い顔付きに変わった。
隣に座っている私の両肩を掴んで、
無理やり自分の方へと身体を向かされた。
岩「一人取り残された陸さんが、どんだけ辛いか…」
『、』
岩「あれだけ歌うのが好きな陸さんが、歌えへんくなってる辛さを一回でも考えたことあるんか、？」
岩「Aちゃんは陸さんから逃げて、勝手に好きな気持ちを塞ぎこもうとしてるんか知らんけど…！陸さんは、あの日からずっと！Aちゃんのことばっか考えてんねんで！？」
岩「っ勝手に逃げんなや…！ちゃんと向き合えや、」
胸が痛くなった。苦しくなった。
陸くんのために泣いてる翔吾くんを見るのが
心から苦しくなった。逃げたくなった。
私が陸くんから離れたことで、
物事は良いほうに進んでると思ってた。
陸くんだって、悩んでないと思ってた。
厄介な女が消えた、ぐらいだと。
でも翔吾くんが泣いてるから、
それだけ陸くんがボロボロなんだと
嫌でも実感させられている。
…私がしたことは、間違ってた？
…ううん、ちがうの、
『、ボロボロになるまで、傍にいれば良かった、？』
岩「っそれはちゃう、でも、」
『、私は、陸くんの傍にいるのが辛くなった、こわくなったの、！その気持ちが翔吾くんに分かる…？』
岩「…二人がどれだけ辛いか分かってる、でも逃げてばっかじゃ二人は幸せになれへんって、自分で分かってるやろ？」
『…ちゃんと向き合って、それで振られたら、こわい、』
岩「…陸さんの気持ち、聞いたことある？」
きっとAちゃんが思ってることは
陸さんは絶対言わへん、俺が約束する。
それだけ言い残して、
翔吾くんは私の家から
慌ただしく出て行った。
雨上がりの朝の空は、
薄暗くどんよりしていた。
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A.A - めちゃくちゃ話が分かりやすくてそれでいて面白かったり人間性が出てて読み応えがありました！ (2021年5月22日 18時) (
レス) id: 9490031ced (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - Kさん» なかなか書けてなくてすいません、最後までお付き合い頂けると嬉しいです(^^) (2020年7月27日 9時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます（ ; ; ）続きが気になります！！ (2020年7月13日 15時) (レス) id: d3f3388430 (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - minjae1246さん» 完結までお付き合いいただけると嬉しいです。これからも読んでくださいね！ (2020年6月22日 10時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
minjae1246(プロフ) - 続きが見たいです！！！ (2020年6月20日 9時) (レス) id: 952e7d2ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁむ | 作成日時：2020年5月9日 15時
