今日だけ ページ5
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ス「陸〜、ちょっと調子悪いね。一旦北人に変わろうか」
「…すいません、」
･
僕はどうやって東京に帰ってきたかも覚えてない。
情けなく泣いていた僕の代わりに
翔吾が荷物をパパッと纏めてくれて、
俺の腕を引っ張ってエントランスまで連れていってくれた。
翔吾は何も聞かずに、ただ僕の隣で
心配そうに見つめるだけ。
変に聞かれるより全然マシだった、
むしろ嬉しかった。
他のメンバーも、Aちゃんがいないことに
気づいたけど誰も口にはしなかった。
皆の後ろに着いて行って
気づいたら自分の部屋にいて、
ベッドの上に寝転んでいた。
部屋着にも着替えずにそのまま。
シャワー入らなきゃ。
僕が入らないと他の二人が入れないし…
ああでも、なんだか今日はそんな気力さえ生まれない。
目を閉じれば浮かんでくるのは、
僕の前で笑っていた彼女のかわいい笑顔…
陸くん、って優しく呼ぶ声も
脳裏に焼き付いて離れてはくれない。
好きだよって言った恥ずかしそうな顔も
全部、鮮明に覚えてる。
忘れてだなんて言わないでよ。
僕だってAちゃんのことが好きなのに。
好きの言葉さえ言わせてくれないなんて、
そんなの卑怯じゃないか。
岩「陸さん、」
「っ、ごめん、風呂入るね、ごめんね、」
岩「…我慢しないでいいですよ、」
「〜っごめん、、っ、」
翔吾の後ろから、まこっちゃんも
心配そうに僕の部屋に入ってきた。
年下二人に気を使わせるなんて
僕は本当に最低な先輩だ
でも今日だけ、今日だけでいいから
彼女を想って泣くことを許して欲しい
彼女が置いていった紙切れを
ぐしゃぐしゃに握り締めて、
翔吾の腕の中で声を上げて泣いた。
せめて、好きぐらい言わせてよ。
だからどうか、僕の前から消えないで
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A.A - めちゃくちゃ話が分かりやすくてそれでいて面白かったり人間性が出てて読み応えがありました！ (2021年5月22日 18時) (
レス) id: 9490031ced (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - Kさん» なかなか書けてなくてすいません、最後までお付き合い頂けると嬉しいです(^^) (2020年7月27日 9時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます（ ; ; ）続きが気になります！！ (2020年7月13日 15時) (レス) id: d3f3388430 (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - minjae1246さん» 完結までお付き合いいただけると嬉しいです。これからも読んでくださいね！ (2020年6月22日 10時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
minjae1246(プロフ) - 続きが見たいです！！！ (2020年6月20日 9時) (レス) id: 952e7d2ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁむ | 作成日時：2020年5月9日 15時
