もう、 ページ12
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Aside
お昼休み、翔吾くんの電話番号が書いてある紙を見つめながら
誰もいない部屋でひとつ溜め息を零した。
…どうしよう、捨てるわけにもいかない、
かといって登録してしまったら、
また陸くんと繋がってしまうもんなあ。
私が彼から離れた意味が無くなってしまう気がする。
でも、きっと翔吾くんは私が登録しなかったら
また家まで来てしまうだろう。
そんな迷惑をかけてしまうのは申し訳ない。
『…登録、するかあ。』
そう呟いてから、またひとつ、
さっきよりも大きく溜め息を零した。
その直後に、扉が開く音がして
休憩室の扉に目を向けた。
咲「大きい溜め息ついちゃって。どうしたの？」
『……咲〜、助けて〜、、』
咲「あれ？昨日翔吾に、って、あ。」
『あれれ？翔吾って呼び合う仲になったの！？』
咲「ちがっ、あーもう、そうだよ！好きだよ！ばか！」
『えっ、怒られた…』
咲「アンタのこと話してるうちに、良い人だなあって思っちゃって、、ってか！A、まだ逃げる気？」
咲の話になっちゃったな〜って考えてたら
あまり怒らない咲が声を荒らげた。
逃げる、かあ。
周りから見ればそうなるのかなあ。
逃げてるのは事実だけど。
向き合うって、どうやって？
私から逃げたくせにまたノコノコ戻るなんて、
咲「それ、翔吾の連絡先でしょ？追加しなかったら今日にでもまた家来るんじゃない？笑」
『ん〜、そうだけど、、』
咲「…Aはもう充分がんばったよ。沢山傷付いたじゃん。そろそろ、素直になっても良いんじゃない？」
翔吾のこと、信頼してあげて
翔吾は陸さんのことだけじゃなくて
アンタのことも助けたいって言ってたから
そう言って、座り込んでいる私に近づいて
優しく頭を撫でてくれた。
…なんだか咲は、陸くんに似てるなあ。
…陸くんに、会いたいなあ。
そのとき、何故か分からないけれど
ポロリ、と涙が一筋零れた。
咲「もう、答えは出てるじゃない。」
『っ、りくくんに、会いたいっ、！』
咲「部長には言っておくから、ほら、行ってこい！！思い立ったらすぐ行動！大丈夫、きっと上手くいく！」
座り込んで泣いている私の背中を
ポンっと一押ししてくれた。
その手に逆らわずに、そのまま立ち上がって
彼のいる場所へと走り出した。
陸くん、ごめんね。
私のせいで傷付けたよね。
ごめんなさい、もう逃げないから。
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A.A - めちゃくちゃ話が分かりやすくてそれでいて面白かったり人間性が出てて読み応えがありました！ (2021年5月22日 18時) (
レス) id: 9490031ced (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - Kさん» なかなか書けてなくてすいません、最後までお付き合い頂けると嬉しいです(^^) (2020年7月27日 9時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 久しぶりの更新ありがとうございます（ ; ; ）続きが気になります！！ (2020年7月13日 15時) (レス) id: d3f3388430 (このIDを非表示/違反報告)
まぁむ(プロフ) - minjae1246さん» 完結までお付き合いいただけると嬉しいです。これからも読んでくださいね！ (2020年6月22日 10時) (レス) id: d3f456f7aa (このIDを非表示/違反報告)
minjae1246(プロフ) - 続きが見たいです！！！ (2020年6月20日 9時) (レス) id: 952e7d2ff8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まぁむ | 作成日時：2020年5月9日 15時
