ありがとう。

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「とも〜？辛いね？がんばれがんばれ」



とうとう、ともの治療が始まりました。

治療は想像を遥かに超えるような辛さで。



それでも、挫けなかったともは

本当に強い子なんだな。って。





「大丈夫でしたか？」


落ち着いて、ともが寝てから

照史くんがそう言うてきました。



「ありがとうね？大丈夫！」


「僕も、治療してたんで辛さはわかるんです」


「照史くんは、いつから入院してるの？」


「高校に入る前です。骨に腫瘍が見つかって」





照史くんは、

手術をしたこと。足がなくなったこと。

親が中々来なくなったこと。



たくさん話してくれました。






そんな話を聞いていればともがしっかりと

治療できるのか。


高校生の照史くんでさえ、絶句しそうになった

ことに耐えられるだろうか。



不安だらけでした。




でも照史くんは


「智洋くん、俺より強いんで大丈夫です。
絶対に、治ります。」



と言ってくれました。



なんでうちの子が。

なんでこんな優しい子が、病気に

なるんだろう。何回も思いました。




「神様は乗り越えられない試練しか与えないんです。これは俺らにしかできないことです」



そんな照史くんの言葉が胸に来ました。

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