朝日奈家長女は元神宮寺家長女でした！！？ PART7

Song93 ページ3

絵麻と右京により簡単に作られた料理はあり合わせから用意したとは思えないほど恋歌の満足中枢を満たした。





恋歌「美味しい！ありがとうね」

絵麻「いえ、喜んでもらえて嬉しいです」





食べ慣れた右京の料理だけでなく、一生懸命作ってくれた妹の初手料理にも感動した恋歌は箸を動かしながら何度も絵麻にありがとう、と述べていた。


一通り食事が終わり、合掌をした恋歌は洗い物をしようと席を立つがすぐに絵麻に押さえつけられた





絵麻「恋歌さんは座っててください！私がやりますから、」


恋歌「でも...悪いわよ」


絵麻「いいんです！」





にこにこと笑う絵麻に負け、じゃあお願いねと恋歌は肩を竦めた。

はいと元気に返事をして、お皿をキッチンへと持っていく絵麻を見て、可愛い妹が出来たなぁとぼんやりと考えていた。


お腹も満たされて、睡眠欲が恋歌を襲い、眠たいなぁなんて考えていると、侑介が隣に腰かけた。





侑介「なぁ、姉貴」


恋歌「ん〜？」


侑介「うた、プリ？アー何ちゃらって何？」


恋歌「...うたプリアワードのこと？」





慣れない言葉にえーとと、言葉を詰まらせて言う侑介に吹き出すように笑った




侑介「そう、それ！...って姉貴、そんな笑わなくったっていーだろ？」


恋歌「ふふ、ごめんごめん！で、それがどうしたの？」


侑介「あー...なんか、学校ですっげぇ話題になってんだけど、俺よくわかんなくってさ」






ぽりぽりと頰を指でかいて、侑介は視線を逸らした。

侑介は恋歌を応援する上で彼女の曲や出演するテレビ番組についての最低限の知識は持つものの、その知識は一般人の持つものを大きく下回るものに変わりはない。

そんな彼が滅多に開催されないうたプリアワードについての知識を知るわけもない。

また、かつて恋歌が新人で賞を受賞した際はあまりにも侑介は幼く、その内容などを覚えているわけもなかった。



どこから話そうかな、と恋歌も頭を捻らせてると、後ろから風斗がいつもの人を茶化すような声で笑う





風斗「そんなのも知らないって、これだからバカは」

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