朝日奈家長女は元神宮寺家長女でした！！？ PART7

Song104 ページ14

音也の提案をやんわりと断った恋歌は、それじゃあ、と颯爽と次のレッスン室を探し求めてふらつく足取りで部屋を出ようとした。


しかし彼女を止めたのは藍だった






藍「ちょっと待って。

今この子達は連続して3時間近くの練習をしてる。

これからの練習効率を考えたら30分の纏まった休憩が必要...。


レンカ、キミなら30分でできるでしょ？」





椅子に座り微動だにしなかった藍の提案はST☆RISHや春歌達を沸きたてた。






レン「そうだよ姉さん、丁度俺たち休憩するところだからその間使ってよ」


那月「僕、恋歌ちゃんの新曲聴きたいです！」





戸惑う恋歌を逃すまい、とさぁさぁと部屋へ引き戻した彼らはレッスン室の奥に恋歌を引き込み、出入り口を塞ぐようにドア側に座り込んだ。


半ば強制的な言動であったが、少なからずレッスン室がいつまでも見つからなかった恋歌には内心有難い提案だった。

しかし、反対に明日にうたプリアワードを控える後輩の練習時間を奪うことは心苦しいものだった。


きっと30分の休憩が嘘であろう事も分かっていたが、後輩達の気遣いを恋歌はありがたく受け取ることにした。





恋歌「みんな、ごめんね。ありがとう」





にこり、と笑って恋歌は30分でこの歌をモノにすると身を引き締めた。


CDプレイヤーに音源をセットし、恋歌はマイクを握りしめた

Song105 side春歌→←Song103

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す